真冬のソウル自由行動


自由行動の時間も忙しく動き回っていた。


キムさんと分かれて二人で明洞の街をぶらついていた。すごい人の波で、今日が平
日だということを忘れさせてくれる。この人達はどこから湧いてきているのだろう
か。明洞ミリオレに入り、店をひやかす。客は若い人ばかりだ。ここでもすごいパ
ワーを感じる。若い人達の南大門市場というところだろうか。親からきちんと同じ
パワーが引き継がれているようだ。                     

近くのメガネ屋さんに入る。店員は日本語が出来ないという。安心してメガネを物
色する。お店で日本語で品物を進められるのは好きではない。品物は多く、安い。
特に気に入ったものがあったので、ここでメガネを作ることにした。すぐにかけて
いたメガネを調べて度数や乱視の状況を調べてくれ、30分で出来るという。おま
けに安い。何と6000円で出来るという。韓国のメガネが安いという話は聞いて
いたがこれほどとは思わなかった。なんと手軽でスムーズなこと。片言の韓国語で
圧縮レンズの一番良いものを使って欲しいと伝え、休憩室で休んでいた。    
二階のお店から外の人波を眺めているうちにメガネが出来上がった。かけてみると
以前のものと同じだった。ちょっぴり心配していたのだがまったく杞憂だった。 

近くのTOMATOという喫茶店に入る。空いている席が一つで、その席が深いペア席
だったのでためらったが覚悟を決めてそこに座る。案の定隣の席では若いカップル
がいちゃいちゃしている。こちらは25年も連れ添ったカミさんなのでそんな気も
起こさず静かにビールを飲んでいた。カミさんが注文したチェリーティーはとてつ
もなく甘いお茶だったそうな。中には生のサクランボが入っていた。疲れた体には
ちょうど良かったようだ。                         

ひたすら甘かったチェリーティー。 深いペア席でいちゃつくカップル。こんな喫茶店がはやっているのか???

ひと休みしてホテルに帰ると今日会うことになっている友人のソンミンから伝言が
入っていた。伝言は5時に押鴎亭(アックジョン)の現代(ヒョンデ)デパート1
階のシャネルの前で会いましょうとのこと。うわあ、アックジョンまで行かなきゃ
ならんのか・・・フロントの人と顔を見合わせて笑ってしまった。ちょっとショッ
クだったがとにかく休みたかったので部屋に入り、ベッドに横になってそのまま寝
てしまった。                               

4時過ぎに目を覚まし、カミさんを起こし出かける準備をする。アックジョンまで
地下鉄で行く方法を確認し、部屋を出た。駅は目の前なので地下道に入るとすぐ改
札口になる。切符の自動販売機はコインしか使えないので窓口で「トゥージャンチ
ュセヨ」と言いながら1200ウォンを払う。2枚の切符が投げ出される。その切
符を自動改札に通し、回転3本棒をぐるりと腰で回して中に入る。ソウルの地下鉄
はどこまで乗っても600ウォンだ。乗り換えも分かりやすく、探索の足としては
何より便利だ。                              

電車はすぐに来た。次の駅で3号線に乗り換えれば5つ目がアックジョンになる。
車内ではテレビ放送が行われていて、私たちが乗った車両ではKBSのドラマを放映
していた。3号線は漢川(ハンガン)を渡るので地上に出る。漢川の夕焼けがきれ
いだった。アックジョン駅で出口表示を見ると現代(ヒョンデ)デパートが6番出
口になっていたので助かった。出てそのままデパートに入り、1階のシャネルを探
した。正面入り口の横にシャネルがあったので、そこにカミさんを立たせ、私は外
の公衆電話でソンミンに電話した。すぐに応答があって振り返った私の目にカミさ
んとソンミンが手を取り合っているのが見えた。               

久しぶりに会うソンミンは相変わらずきれいで元気そうだった。心なしか痩せたよ
うに見えたが気のせいだったか。握手をして再会を喜び、ソンミンにデパートを案
内してもらう。ファッションフロアを見せたかったようだが、私たちには興味がな
く食品売り場を見たいというと快く案内してくれた。売り場を身ながら仁寺洞(イ
ンサドン)に行けなかったね、などと話していたら、ソンミンがこれから行こうと
言い出した。夕食の時間まで何をしようか迷っていたらしい。すぐにデパートを出
るとそのまま駐車場に向かう。ソンミンは車で来ていたのだ。これから夕方のソウ
ルをソンミンの運転でドライブすることになった。これは予想外の展開だった。 

自分の車でインサドンに行ってくれたソンミン。漢川の上です。 久しぶりに会ったソンミン。あいかわらずきれいです。

仁寺洞(インサドン)駐車場に着いたときはもう暗くなっていた。だいぶ冷え込ん
できたが、まだコートが必要なほどではない。仁寺洞の商店街を歩きながら昨年来
たときの事をいろいろ思い出していた。昨年と同じ店に入り茶器を買う。ソンミン
もお茶を買っていた。昨年の社員旅行で入った「リンゴの木」(サガナム)という
店に入り伝統茶を注文する。私はゆず茶を、カミさんはしょうが茶を、ソンミンは
シッケというお米のお茶をそれぞれ注文した。お茶をゆっくり飲みながら落ち着い
た店内でいろいろ話に花が咲いた。お互いの近況報告だけで時間が過ぎ去ってゆき
気が付いたら8時を過ぎようとしていた。                  

急いで車に戻り、アックジョン目指して走る。夕方渋滞していた道は驚くほど空い
ていてあっという間に漢川(ハンガン)を渡ることができたのは幸いだった。ソン
ミンが予約しておいてくれた店はイリオノラという韓定食の店だった。明るい店内
はオンドルの部屋と椅子席に分かれており、我々はオンドルの部屋を選んだ。暖か
い木の床に座ると、何だかほっとしてやっと落ち着いた。元気でかわいい女性店員
がきびきびと動いてくれ気持ちよい。                    

前菜3品、チャプチェ、野菜サラダ、ハムキムチはお代わり自由。 やはりビールがないと・・・つい頼んでしまいますねぇ〜

注文は韓定食のコースのみ。ビールを注文したら瓶ビールが栓付きで出てきた。栓
抜きがないなあ、と思っていたら、かわいい女性店員が手でガッと開けてくれたの
にビックリした。どうやらそうなっているものらしい。こちらがあんまり驚いたの
で店員も笑っていた。料理は前菜にチャプチェ、野菜サラダ、キムチが出て、これ
はお代わり自由だという。次々に出てくる料理は3人分を一皿に盛ってあり、盛り
つけも味も上品で大満足だった。                      

3種類のチジミはそれぞれに違った味わいでした。 色もきれいな海鮮炒め。とろりとした汁もおいしくて大満足。


柔らかい豚肉と牡蠣キムチを白菜の水煮で包んで食べます。 薄くスライスした豚肉をからりと揚げて、それで山菜を包んで食べます。超美味!


これで3人前。他におじや、味噌チゲ、ご飯、ムルキムチ、ナツメ茶つき。 美味しさと満腹で、もう大満足。お店の前で記念写真を撮りました。

ゆっくりと話しながらの食事は2時間にも及んで店で最後の客となってしまった。
ソンミンの話では、まだあまり名前が知られていないが、多分これから有名店にな
るだろうとのことだった。本当に美味しい店だったので、多分そのうちあちこちで
紹介されるようになるだろうが、是非この味とサービスを守り通してもらいたいと
切に思う。ごちそうさまでした。                      

帰りはソンミンが車で明洞のホテルまで送ってくれた。夜のドライブは光の洪水の
中を流れているようで、なかなか楽しかった。明日は朝6時に起きて7時にピック
アップされて空港へ行かなければならない。楽しいソウルの旅行も今夜限りだと思
うと名残惜しかったが、疲れた体をベッドに横たえたら、そのまま寝てしまった。
いやはや中身の濃い二日間だった。                     

インチョン空港で食べた餃子と山菜ビビンバも美味しかった。 この飛行機に乗って帰ります。