尺ヤマメを釣った


苦節40年、やっと尺ヤマメを釣った。


 痛風のリハビリを兼ねて釣りに行った。足が痛かったり、絵を描いていたりと10日間
くらい外に出ていなかったので、足慣らしのつもりだった。             
 朝ゆっくり起きて6時に出発。行く先はいつもの渓流。家から二時間半で到着するとこ
ろにある川だ。最近の天気予報は見ていたのだが、雨はあまり降っていないようだった。

入渓点から見た川の上流。水が圧倒的に少ない。 川の下流。こんな水が少ないのは見たことがない。

 8時半に到着。すぐに川を見るが、今まで見たことがないほどの水量の少なさ。おまけ
に先行車が二台もいる。しかし、今日はここで釣ると決めていたので、ためらわず身支度
を整えて林道を歩き始める。                           
 歩き始めてすぐに本流にフライマンを発見。一人はここで釣っている。もう一人か二人
が上流にいるはずだ。歩きながら考えた。この水の少なさでは上流では釣りにならないだ
ろう。中流を釣ろう。そこから歩いて30分、堰堤の上から入渓した。        

 川は渇水でとても釣りが出来る状態ではなかった。案の定アタリもない状態で3時間が
過ぎた。普段は水量が多く、テンカラでは勝負出来ない中流なのだが、今日は水の少ない
唯の川になってしまっていた。今日はダメかもしれない……、そんな気分になっていた。
 それでも前回釣れたポイントで7寸のヤマメが出た。しかし、この辺から晴れて暑くな
ってきた。とりあえずボウズはまぬがれたのでホッとして自分撮り。         

3時間かけてやっと待望のヤマメが釣れた。 今日はこれで終わりかもしれないヤマメの顔をアップで。


晴れて暑くなってきた。これも釣れない要因のひとつ。 苦笑まじりの自分撮り。まあボウズはまぬがれたという顔。

 木の下の流れだった。本当に何でもないポイントでギラリと光る大物が反転した。ナチ
ュラルエルクヘアカディスに反応したものだが、毛鉤をくわえるまではいかなかった。 
 もしかしたらまだ出るかもしれない……、と思い、それ以上そこにキャストせず、その
場で30分待った。待ってる間のジリジリした気持ちが何とも言えなかった。ここは勝負
と決め、十二時の合図を待った。幸いなことにその大物が定位している場所は岩で隠れて
いる。もしかしたらまだこちらには気付いていないかもしれない。          
 毛鉤をコーチマンのパラシュートに変えて慎重にキャスト。一回目は普通に流れ終わっ
た。「おかしいな、いないか?」不安になりながらも二投目、岩の影でギラリと反転した
魚体。反射的に合わせる。ズシリとした重さとガンガンと首を振る振動が伝わってくる。
「外れるな…、外れるな…」竿を下流に運び、慎重に河原にずり上げる。大ヤマメは河原
をビンビンと跳ねる。竿の柄が28センチある。当ててみると尻尾が出っ張っている。 
「尺ヤマメだ!」思わず叫んでしまった。                     

釣れた大ヤマメに竿を添えてパチリ。31センチに手が震えた。 この太さ。この大きさ。何もかもが違う尺ヤマメ。


これが尺ヤマメの顔だ。堂々たるものだ。 後ろの川がポイント。何てことない流れだった。

 まさかこんな日にこんな大物が釣れるとは思わなかった。いつかは釣りたいと思ってい
た尺ヤマメ。こんな簡単に釣れるとは思っていなかったが、釣れる時はこんなものなのか
もしれない。河原の大ヤマメの写真を撮る。何という太さだ。何という面構えだ。素晴ら
しい。これが尺を超えたヤマメだ。この迫力と存在感は今までにないものだ。     
 今年は28センチ、27センチ、26センチとヤマメの大物が釣れていたので、何とな
く尺も釣れるかもしれないと思っていたのが現実になった。運は引き寄せるもの。念願が
かなった。それにしてもよく30分待ったものだ。自分を褒めてやりたい。      

最後に釣れた6寸のヤマメ。 ここでは大きなイワナが出たが掛けられなかった。


お握りを食べて大満足のkuroo。 脱渓した場所。結局3尾だけで終わったが大満足だった。

 結局この後に6寸ヤマメが釣れただけで終了。でも、大物が釣れたのでルンルン気分で
帰って来た。大物が一尾出れば、ましてや初の尺ヤマメとあれば、この一尾で充分。気分
良く2時の早上がり。フライマンはすでにいなかった。もう一人の釣り人も途中で休んで
いるのを見た。この水量と天気では釣れなかったのだろう。             
「俺は尺ヤマメを釣ったんだぜ〜〜〜」と叫びたい気分だった。最高だ!!!     

帰り道はルンルン気分で写真を撮りながら歩く。 目に入るものが全て美しく見える。そんな気分。


このシダはいつ見ても立派なものだと思う。 毎回こんな気分で釣りが終わるといいのだが。




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