ホームリバーへ


カモシカの角を拾いに出かけた。


 五月二十八日、初釣りから十日目、再びホームリバーに行ってきた。前回行った時にカ
モシカの白骨死体を発見し、たまたま角が落ちていたのを拾ってきた。この角がなんとい
うか思いがけず大きな贈り物で、愛着がわき、手放せなくなってしまった。ふと「もう一
本あったよな・・」と気がついてから急に欲しくなった次第。大雨の翌日だし、テニスは
中止だし、それなら釣りに行こうとなった。                    

雨の後なのだが、水が増えているようには見えない。 快晴だが風が強く、木の枝が大きく揺れている。

 今回も車から降りたのはコンビニで日釣り券とお握りを買った時だけ。いつもの駐車場
には前回と同じく車は一台だけ。すぐに身支度して林道を歩き始める。水量は雨の後にし
ては多くないようだ。天気は最高に良いが風が強い。歩きながら暑くなって上着を脱ぐ。
真夏のような日差しが降り注いでいるが、緑の下の道は風が爽やかだ。        

 一の橋まで歩き、様子を見る。魚の影が走るので人は入っていないようだ。途中まで歩
き二の橋の手前で入渓し竿を出す。ところが全く反応がない。おかしいなと思いながら遡
行していると二の橋を過ぎたところで釣り人発見。釣れるわけはない。すぐ後ろで竿を出
していたのだから。                               

一橋から歩き、二の橋手前で入渓する。 先行者を発見してさんの橋まで歩いたら、すぐ岩魚が釣れた。

 林道に上がり三の橋まで歩く。三の橋から入渓するとすぐに魚の反応がある。なんて事
ない淵尻で岩魚が釣れた。あっけなく釣れたので少し拍子抜けしてしまう。最初から三の
橋まで歩けば良かったと反省する。その後は順調に魚が出る。岩魚が続けて三尾釣れた。

やはり先行者がいなければ魚は釣れる。 岩魚が続けて三尾出てくれた。

 大きな岩の陰になんとなく投げた毛鉤がすっと消えた。合わせると大きな手応え。「デ
カイ」思わず声が出た。河原に引きずり上げたのは大きなヤマメ。オレンジ色の体側が美
しい幅広のヤマメが釣れた。これは嬉しかった。前回は小さいヤマメ一尾だけだったので
この大きさのヤマメは嬉しい。二十六センチほどの手に余る太さのヤマメ。これだけで今
日来た甲斐がある。                               

下から釣ると脱渓の堰堤だが、今日はスタートの場所。 大きなヤマメが釣れた。これは嬉しい。


この大きさ。体側もオレンジ色で美しい。 満足のヤマメに満足の笑顔。


こんな場所で釣れました。 すぐに岩魚が釣れた。今日は魚の機嫌がいい。


こんな景色の中で釣れました。 また岩魚が釣れた。

 その後も岩魚が立て続けに釣れた。日の当たる大岩の上で一休み。時計を見ると11時
半。この気分いい場所でお昼を食べる。渓流の流れる音を聞き、苔むした岩を眺めながら
食べるお握りの旨さ。もう大満足のお昼だ。こんな時間を過ごせるから渓流釣りはたまら
ない。                                     

これは綺麗な岩魚だった。 大岩から上流を眺める。気分がいいので、ここで昼にした。

 一休みしてから午後の釣り開始。大きな魚の影が走るのだが針がかりしない。大きな毛
鉤なので見切られる事も多いがそれは仕方ない。相手を褒めるだけだ。魚とのやりとりも
楽しい。                                    

見切られることが多いが、繰り返すと岩魚が釣れる。 この岩魚も粘って釣った。

 ツ抜けしたので、もう魚とのやりとりを楽しむ余裕が出ている。周囲の景色や木々のさ
ざめきに目をやる余裕もある。気がつけば何と豊かな森に遊んでいる事か。巨大なトチノ
キやサワグルミが空を覆い、シダの林床がどこまでも続いている。ミソッチョの甲高いさ
えずりがずっと響いている。豊かな森だ。釣れない時はこんな余裕はないのだが、今日は
余裕だ。                                    

それにしても渓畔林が美しい。 この流れも見事だ。今日は周囲を観察する余裕がある。


もう大満足の笑顔で自撮り。最高だ。 また岩魚が釣れた。


黒い岩魚が釣れた。いい反応だった。 それにしても川の表情がいい。


いい型のヤマメが釣れた。 流芯から毛鉤をひったくるようなアタックだった。


いい顔をしている。こんなヤマメが釣れれば大満足だ。 今日はこれで終わり。満足の釣りができた。

 四の橋までに15尾は釣っただろうか・・正確には数えていない。四の橋下で竿を畳ん
でいたら橋の上から突然人の声がした。何だ? と思いながら橋に上がると、何と自転車
の人がいた。「下から鈴の音がしたんでさあ・・」と驚いている。こっちも驚いた。「ど
こまで行くんですか?」と聞いたら「行けるとこまでさあ」と笑う。釣り人・登山者以外
の人と会ったのは初めてかもしれない。珍しい人もいるものだ。自転車が普通のロードサ
イクルだったのも驚きだった。                          

 脱渓して林道を下る。前回カモシカの骨があった場所に着いた。カモシカの骨はそこに
そのままあった。頭には一本の黒い角。両手を合わせてから角を掴む。少し回すと簡単に
外れた。やはりこの角は対で保管すべきだと思った。二本揃ってこそ、この山を生きて来
たこのカモシカの角だから。                           
 手にした角を川の水で洗い、ポケットに入れる。これで今日の目的は果たした。魚より
もカモシカの角が気になっていたので、あってよかった。              

立派なトチノキがいっぱいある。素晴らしい林だ。 橋のたもとにヤマツツジの赤い花が咲いていた。


なんの花だろうか?白く清楚な花が咲いていた。 カモシカの角を持って満足満足。

 林道を下って車に到着したのが2時半。今回は本当に早い上がりだった。魚が釣れてカ
モシカの角が拾えれば目的は果たした訳だから大満足の釣りだった。車で少し走ったとこ
ろで猿の群れを発見。窓越しに観察するが逃げようともしないので写真を撮る。筍の時期
なので豊富な餌があるせいだろうか、猿の動きもゆったりしている。         

これが貴重なカモシカの角。 猿の群れがのんびりと移動している。




●釣りのトップへ戻る ●kurooの部屋トップに戻る