05北海道OLM:1日目


冷たい雨が降る道東の西別川で初日の釣りが始まった。



第1日目(雨9〜11度):午後→大草原コース                 
中標津空港は雨だった。そして寒かった。トヨタレンタカーで手続きを済ませ、中標津
市内のラーメン屋さんで腹ごしらえをして西別川に向かう。途中の道路の電光掲示板で
気温が11度となっていた。おまけに雨なのだから寒いわけだ。いつものように釣りの
期待は高まるのだが雨足が強くなっているようで、何だか落ち着かない。kazuyaさん
にとっては初めての西別川になるわけで、何とか良い釣りをしてもらいたいと思う。中
春別の休業している土産物店の軒先に車を停めて釣り支度をする。雨が降っている中で
の準備はこういう場所でやらないと濡れてしまうので大変だ。ウエーダーを履いて、モ
コモコになった状態で車に乗り込んで釣り場に出発。今日の入渓は大草原コースだ。 

大草原コースの駐車ポイントに着いたのは午後2時過ぎだった。これから3時間の釣り
が始まる。雨は間断なく降り続いている。ルアーをセットして車をロックし、牧草地へ
と歩き出す。大草原コースは下流域になるので、入渓ポイントに気を使う。うっかり飛
び込むとそのまま「沈」してしまうこともある。濡れて滑る斜面を笹に掴まりながら下
り、藪を突っ切って河畔に到着。ロッドで入渓点の水深を測って安全を確認してからソ
ロリと川に入る。一年ぶりの西別川、重い流れが心地いい。今年もここに来ることが出
来たと実感した瞬間だった。                          

kazuyaさんも慎重に入渓し、いよいよ西別川での釣りが始まった。ルアーを投げて引
き、投げて引きを繰り返す。なかなかアタリが無い。木の枝の陰から心地よい手応えと
ともに上がってきたのは20センチくらいのアメマスだった。今年の西別川初釣果がこ
の魚だった。kazuyaさんにもアメマスが来た。まずまずのスタートと思ったのだが、
やけにアタリが遠い。続かないのだ。気温が低いせいか魚の活性が悪い。雨が川面を叩
き、ときには吐く息が白く見える。手袋も帽子も濡れて冷たい。          

雨が降り続く中、腰まで水に浸かってルアーを投げる。 ガツンという当たりがあって、大きな魚が釣れた。

倒木の下がえぐれているポイントでルアーを引いたら、ガンッ!という手応えが手に響
き、竿先が激しく水中に引き込まれた。「きた!デカイ」と横にいたkazuyaさんが叫
んだ。何度かのやりとりの後、観念したように上がってきたのは30センチほどのニジ
だった。「やったぁ!ニジだ」丸々としたその体には紛れもないレインボーバンドがく
っきりと浮かび、その体高は明らかに他の魚と違って幅広だった。写真を撮ってリリー
スした後も手応えが残っていた。kazuyaさんは明らかに興奮していて目の色が変わっ
てきた。「ニジ〜!釣りてぇ〜!」と叫びながらルアーを投げている。       

今年も会えました。西別川のニジ! 30センチオーバー! 大草原コースはこんな草原を越えていきます。

その後大きな魚をバラした後は、ポツポツと釣れる程度で大きな魚の反応は無かった。
雨が激しくなり、時間も5時を回ったので脱渓することにした。まあ、初日だし無理を
しても仕方ないのと、雨に濡れた帽子が帽子の役割を果たさなくなってしまい、寒くて
凍えてきたからだ。東京の30度近い気温から、おそらく10度を切っているだろう気
温の中に放り込まれて雨に降られていたら気持ちも萎えようというものだ。車に戻って
釣り支度を脱ぎ、やっと落ち着いた。早く宿に行って温泉に入ることにしよう。   

宿は西春別温泉ペンション「クローバーハウス」昨年も利用した宿だ。宿にはまだ別行
動していた藪の高橋さんチームは到着していなかった。さっそく濡れた装備をハンガー
に掛けて干し、浴衣に着替えて温泉に入ろうとした。そこへ藪の高橋さん、安達さん、
西さんの3人が到着した。3人の入った7時間コース下はほとんど魚の反応が無かった
ようで、やはり低い気温が災いしたようだ。予報ではしばらく気温が低い状態が続くと
いうことなので、今回のOLMは厳しいものになるかもしれない。ともあれ温泉に入って
冷えた体を温めよう。