高遠の桜と諏訪大社から松本城へ


満開の高遠の桜を満喫し、諏訪大社を参拝。最後は松本城を見る。



 4月19日と20日の二日間、信州に行ってきた。目的は満開の高遠の桜を見ること。
高遠の桜は天下第一の桜と呼び声が高い桜で、今回は満開のタイミングで出かけることが
出来たので、天気が少し心配だが楽しみにしていた旅だった。            
 家を出たのは8時頃だった。関越の所沢インターから高速に乗り、鶴ヶ島で圏央道に乗
り換え、更に八王子ジャンクションで中央道へと走る。車を新しく買えたばかりなので運
転は慎重だ。FITの加速はレガシィと比べると格段に弱い。山に入っての登り坂などは
アクセルをめいっぱい踏み込まないと加速してくれない。まあ、これは慣れるしかない。

 団子坂SAで休憩する。外国人観光客の姿が異常に多い。大きな観光バスが何台も停ま
っていて、ヨーロッパ系の外国人や中国人がいっぱいたむろしている。この人たちはもし
かして桜観光なのかと少々暗澹たる気分になる。こうして見ているとみんなが高遠に行く
ような気がしてきた。釣りに行くときには見る人がみな釣り人に見えて困る現象と同じな
のだろう。ソフトクリームを買って、そそくさと車に戻りすぐに出発する。      

 諏訪インターで高速を下り、杖突峠を登る。この道を真っ直ぐ走るだけで高遠に着くは
ずだ。新しい車のカーナビはきれいに行く先を示してくれている。レガシィの壊れたカー
ナビと違って消えることなく誘導してくれる。当たり前の事かもしれないが、初めての場
所に行くのにカーナビが信頼できるのはありがたい。                
 高遠が近づくにつれて桜が増えて来た。どの桜もピンクの色が濃い。どうやらソメイヨ
シノではないようだ。市内まであと一キロの時点で渋滞になる。ほとんどが高遠の桜を見
に行く車なのだろう、ノロノロとゆっくり車を進める。               

長い渋滞を乗り越えてやっと高遠の臨時駐車場に到着した。 フィットでの初めてのロングドライブ。よく走ってくれる。

 公園駐車場が見えたのだが反対側で入れない。警備員が先へ先へと誘導するのでそれに
従う。反対車線も渋滞している。みんな高遠の桜を見に来ているのだから仕方ない。川を
渡った場所に駐車場があると書いてあったので川を渡る。誘導されてたどり着いたのは河
川敷の無料駐車場。城址公園まではかなりの距離があるが、まあ仕方ない。車を停めて身
支度をして城址公園に向かって歩く。城下町の細い露地を歩くのも楽しい。      

駐車場の上にかかる橋から駐車場と遠くの桜を写す。 遠くに見えるのが高遠城址公園。まるで全体が桜の山だ。

 10分ほど歩いて城址公園に到着した。高遠の桜がタカトオコヒガンザクラという固有
種だということを案内看板で知る。普通の桜と違うと思ってはいたが、固有種だとは知ら
なかった。天下第一の桜と呼ばれることもよくわかる気がした。           
 広い城址公園に1500本以上の桜が満開で咲く様は、まるでピンクの雲のようで素晴
らしかった。大勢の花見客も思い思いにゴザを広げ、お弁当を食べながら楽しんでいた。
絵のような花見の光景に、思わず缶ビールとたこ焼きを買ってしまった。       

城址公園に登る階段にも桜が咲いている。風が強く寒い。 城址公園から見る高遠市街。あちこちにピンクの桜が見える。


まだ公園の外だが、これだけ桜が咲いている。 てっきりここが公園だと思って写真を撮りまくる。


公園への道をすでにこれだけ満開の桜が迎えてくれる。 多くの人が満開の桜の下で遊んでいる。


公園に入るとたくさんの屋台が並んでいた。みんな宴会をしている。 思わず缶ビールとたこ焼きを買ってしまい、宴会をまねてみる。


缶ビールとたこ焼きで花見をする。満足満足。 濃いピンクの桜が満開で、青空によく映える。

 満開の桜の下で缶ビールを飲み、たこ焼きを食べる。高遠まで来てこうして花見が出来
るなんて考えてもいなかった。本当にこれが正しいお花見だ。青空にピンクの桜が映え、
風が花びらを散らす。最高の気分で城址公園を回遊する。どこもかしこも満開の桜。さす
がに天下第一の桜とはよく言ったものだ。                     
 本丸跡から二の丸跡、櫓を眺め、桜橋で写真を撮る。どこもかしこも絵になる満開の桜
で、困るようだった。コヒガンザクラは下を向いて咲いているので見上げるように写真を
撮るときれいに撮れる。濃いピンク色の桜は圧巻で、大満足の桜観光になった。中国人の
若者がスマホで写真を撮りまくっている。大はしゃぎする姿に少々困惑する。日本人だけ
がわかる桜の花見風情と思っていたが、外国人観光客にも大人気のようで、毎年外国人が
増えているとのこと。まあ、日本人も花見の時だけは大騒ぎするので、とやかく言えない
立場だ。みんなで桜を楽しめばいい。                       

満開の桜がもう空を覆い尽くしている。 カミさんも大満足。


古木も多く、手入れも行き届いて元気に咲いている。 見下ろすお堀も桜の海。


町のマンホールも桜のデザイン。 見納めの桜。車に戻り高遠を出る前に写真を撮った。

 夕方まで高遠の桜を満喫し、茅野市内のビジネスホテルに宿泊した。CANDEOホテル
茅野は最上階に大浴場を持つビジネスホテルだ。夕食はおぎのやの釜飯を一つ注文した。
 大きな風呂でゆっくりと体を休め、部屋に戻って釜飯を食べ、缶ビールを飲む。これで
もう充分。そのままぐっすり寝る。                        
 朝もお風呂が快適だった。大浴場があるのはいいものだ。朝食はバイキングだが、ここ
の料理は種類が多く味も良く、最高の朝食が食べられた。食事が自慢のビジネスホテルだ
ったようだ。諏訪インターすぐ横という事もあり、客はスーツ姿のビジネスマンが多かっ
た。キビキビと仕事に向かう姿が何だか懐かしいものに感じられた。         

ホテルの部屋から見下ろす駐車場。 部屋はコンパクトなツインルーム。夕飯は釜飯。

 ホテルをチェックアウトしてそのまま諏訪大社の上社本宮に向かう。車で10分も走ら
ずに到着した上社本宮はまだ朝の気配を漂わせていた。荘厳な森の中に佇む社に入る。巨
大なケヤキが立っている。立て札には1200年のケヤキと書いてある。その大きさと迫
力に圧倒されて声も出ない。                           

諏訪大社上社本宮に到着。大きな森がその存在感を際立たせている。 入口の鳥居の雰囲気がすごい。何かがいそう。


これが第二の御柱。御柱は四本立っていて神社の四方を守る。 樹齢1200年のケヤキ。その大きさに圧倒された。

 その隣に御柱がすっくと立っている。これが御柱祭りで有名な御柱だ。神社の周囲に四
本の御柱が立てられているとのこと。参拝しながら探すことにする。         
 本殿に参拝し、カミさんがご朱印をもらっている間に見つけたのが大きなキササゲの木
だった。キササゲの木がこんなに大きくなるなんて知らなかった。          
 正門の横に第一の御柱。先ほど見たのは第二の御柱。本殿の奥にある自然林の中に第三
の御柱。本殿裏にあたる森の中に第四の御柱が立っていた。第一の御柱から第四の御柱は
時計回りに建てられ、大きさが少しずつ小さくなるっている。それぞれに拝礼する。  
 一万社以上もある日本中の諏訪神社の大本山ということを考えると、伊勢や出雲との歴
史が見えて来る。この場所に意味があるとしたらそれは何なのか……ここを見たことで線
がつながったような気がした。                          

横手から入る入口は廊下のようになっている。これは信者の寄進。 本殿前の手水舎。苔と水が美しく、厳粛な気持ちになる。


樹齢1200年のケヤキ。何という大きさか……声もでない。 隣に立っている無名のケヤキ。こちらも、何というか…、すごい。


無名のケヤキに抱きつく。 カミさんも抱きつく。

 ここには古事記に書かれている国譲りの神話に登場する神が祀られている。建御名方命
(タケミナカタノミコト)がそれだ。天照大神(アマテラスオオミカミ)の命により大国
主命(オオクニヌシノミコト)に国譲りを迫ったのが武甕槌命(タケミカヅチノミコト)
で、大国主命の息子だった建御名方命はそれに反対した。相撲で決着を付けることになっ
たのだが、建御名方命は負けて諏訪の地まで逃げた。諏訪から出ないという事で許しても
らい諏訪に居を定めた。諏訪地方は古来から発達した場所で、土器などの出土から全国で
も有数の古代都市だったことがわかっている。土着の神に出雲からの神が加わって諏訪信
仰が始まったようだ。                              
 個人的には、出雲で負けた国つ神であった大黒様や御諏訪様の存在を確認する旅でもあ
った。軍神としても崇拝されていた御諏訪様。その系譜を見れば外来の侵略者に最後まで
抵抗して戦った神様として崇拝されたことはよくわかる。              

諏訪大社。上社前宮の大鳥居。 立派な狛犬と銅の鳥居。趣ある雰囲気だったがここから先が…


ケヤキのヤドリギ。いきなり参道は普通の道路になった。 巨大なケヤキだが、参道周辺は普通の民家が並んでいる。

 その建御名方命(タケミナカタノミコト)の墓所とされているのが上社・前宮だ。本来
は前宮が本社だったのだが、今の場所に遷座され本宮となった。前宮は静かに安らかに里
山に溶けこむように存在している。日当たりの良い安らかな山裾が広がっている。   
 前宮はとても良かった。里山に溶けこんだような神社の存在が原初の姿を現しているよ
うでとても気分の良い神社だった。山から流れてくる清らかな小川がそのまま手水舎にな
っている。その小川が良かった。水音が清らかで、四方に建てられた御柱も清らかで、民
家がすぐそばにある社。不思議な気がしたが、妙に落ち着く場所だった。       

参道沿いにきれいな小川がながれていた。 なんと、この小川が前宮の手水舎になっていた。


小川の先に第二の御柱が立っていた。 その先に第三の御柱が立っている。


この里山に抱かれた社全体の雰囲気が最高だった。 小川の手水舎と御柱。自然とともにある社の姿は本当に良かった。


第四の御柱。後方には普通に畑が広がっている。 小川の手水舎。やはりここが一番印象的な場所だ。


山裾に一塊の社森。神聖な場所だが、自然とともにある。 入口の狛犬に挨拶して、前宮に別れを告げる。

 ここまで来たのだからと少し足を伸ばして松本城へ向かう。高速に乗り長野方面へとひ
た走る。一時間も走らず松本に到着し、ナビを頼りに松本城へと向かう。松本城横の駐車
場に車を停めてお城に向かう。                          

松本城、お堀の桜。桜と水はよく似合う。 赤い橋と松本城。きれいだ。

 お城の桜は散り始めていて風に舞う花びらがきれいだった。白い桜の花と黒い壁の松本
城がきれいなコントラストを見せてくれた。桜の花とお城がよく似合う。花吹雪の舞う公
園は多くの人でにぎわっていた。外国人観光客もいっぱいでにぎやかだった。赤い帽子の
保育園児たちが大勢でお弁当を食べている姿が可愛かった。             
 松本城も外国人観光客がいっぱいで、何だか落ち着かない雰囲気だった。桜が日本の代
表的観光資源になっているというのは本当だったようだ。みな、スマホで写真を撮りまく
っている。そのはしゃぎぶりが日本人と違って激しい。もう少し落ち着いて観賞してくれ
ればと思うが、まあ、仕方ないことかもしれない。                 

松本城の桜は小ぶりな木が多い。桜は満開で少し散り始めていた。 満開の桜と松本城。白い花と黒いお城のコントラストがいい。


松本城は本当に美しいお城だ。 桜を見るカミさん。


桜の花と松本城。 華やかで美しいお城だ。


古木もがんばって咲いている。 せっかく来たのだから記念写真。


風に花びらが舞っていた。 中央アルプスの山々はまだ雪化粧。お城との競演。


正面から見る。言葉もなし。 桜を入れてパチリ。


青く芽吹いた柳と松本城。 桜と松本城。

 松本から一路自宅へとひた走る。中央道から見える富士山がとてもきれいだった。静岡
方面から見る富士山よりもシャープで、山の上にすっくと立ち上がる姿は本当にきれいだ
った。まだ頂きに雪を残した八ヶ岳も間近に迫って迫力があった。          
 この時期に信州を走ったのは珍しいので、見える景色も興味深かった。新しい車ではじ
めて出かけた桜観賞の旅は大満足のドライブになった。FITが家族の一員になった最初
のロングドライブ。一泊二日の桜旅はなかなか迫力のあるものだった。        


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