※※ 森林インストラクターへの道 ※※ 43


平成14年度・林業労働災害(死亡事故)



2002. 11. 27


瀬音の森会員のkazuyaさんから一通のFAXが届いた。それは、「平成14年度林業労働
災害(死亡事故)速報:NO.1〜13」と書いてある統計資料だった。その資料をそのまま
転載することは問題があるので、内容を割愛しながら転記し、我々の森林作業において
何が危険なのか、どんな作業が危険な作業なのかを検証したい。          

1、秋田県:86歳の男性:経験10年:チェーンソー使用しての伐倒(皆伐)作業中
 ●木を倒す人が安全確認をせずに切り倒し、近接作業をしていた被災者に激突。  

2、宮崎県:65歳の男性:経験9年:チェーンソー使用しての伐倒(間伐)作業中 
 ●木を切り倒して逃げる際、木が倒れる方向に足を滑らせ、伐倒木が激突。    

3、秋田県:67歳の男性:経験35年:チェーンソー使用しての伐倒(間伐)作業中
 ●被災者が放置した掛かり木が、隣の別な木を伐採中に落下し激突。       

4、北海道:59歳の男性:経験30年:チェーンソー使用しての伐倒(択伐)作業中
 ●伐倒方向がずれ、前方の木の二股部分に掛かり木となり、その反動で伐倒木の元口
  が跳ねあがり、被災者に激突。                       

5、秋田県:59歳の男性:経験36年:チェーンソー使用しての伐倒(間伐)作業中
 ●かかられている木を伐採したところ、かかり木が落下し激突。         

6、北海道:51歳の男性:経験21年:チェーンソー使用しての伐倒(択伐)作業中
 ●伐採木の二股の枝を切ったところ、伐倒木が回転するように動き、先に切った枝と
  動いてきた木に挟まれた。                         

7、秋田県:60歳の男性:経験20年:チェーンソー使用しての伐倒(間伐)作業中
 ●放置しておいた掛かり木が落下して激突。                  

8、兵庫県:63歳の男性:経験2年:チェーンソー使用しての伐倒(択伐)作業中 
 ●強風下において伐倒作業中、倒れてきた伐倒木に挟まれた。          

9、岐阜県:65歳の男性:経験16年:チェーンソー使用しての雪害木処理作業中 
 ●弓状に横倒れしている雪害木を元切りした際、伐採木が跳ねあがり胸部を強打。 

10、栃木県:45歳の男性:経験3年:4輪駆動トラック            
 ●現場から事務所に戻る際、土留めブロックに激突。              

11、岩手県:71歳の男性:経験40年:チェーンソー使用しての伐倒作業中   
 ●伐倒作業中、掛かり木が発生し、処理しようと移動したところ、掛かり木となって
  いた木が突然外れ被災者を直撃。                      

12、鹿児島県:60歳の男性:経験20年:林内作業道にて           
 ●集材木を林内作業車へ積み込み中、材が左足に落下し骨折。2週間後に容態が悪化
  し、細菌性髄膜炎により死亡。                       

13、山口県:59歳の男性:経験20年:積載型トラッククレーン作業中に    
 ●被災者は積み卸しの制御作業を行っていた。ユニック車がバランスを崩して横転し
  下敷きになり頭を強打。                          

以上のようにいささかショッキングな事例が並んだ。よく見ると経験のあるベテランで
も事故に遭うことがよく分かる。また、かかり木による事故などが多く、けして人ごと
ではないことも良く分かる。安全作業の基本を見直し徹底していても、ちょっとした気
のゆるみで事故が起きているのだと思う。                    

森林作業は最も労働災害の多い仕事である。そのことを真剣に考えて、安全に対する意
識を高め、安全な作業をするようにしなければ我々の作業中にも事故は起こる。防ぐ手
だては参加者全員の安全意識の向上と確認以外に無い。我々は危険な作業をしているの
だという現実を直視しながら作業しなければならない。プロだろうが、ボランティアだ
ろうが、お手伝いだろうが、危険は平等にそこにある。