※※ 森林インストラクターへの道 ※※ 41


茨城県里美村で古民家の再生と竹林整備をした



2002. 5. 3/4


5月3日、4日、5日の三日間、里ネットの林業スクールが茨城県里美村で開かれた。
午前10時集合でまず作業は拠点となる古民家の再生を行った。床の補修、壁立て付け
、障子の張り替え、屋根の補修、痛んだ部分の撤去および改修、湯殿の補修など様々な
作業が行われた。林業スクールの大森先生の生家だった古民家を林業スクールの拠点と
して再生するためだ。慣れない作業に最初はとまどったが、徐々に本領を発揮して、ま
るで解体屋さんのように大胆な行動を取るようになってしまった。         

朝一番は体操から。これは林業スクールの鉄則。 古い障子の紙をはがす北村さん。後ろに見えるのが湯殿。

床を貼り終えて昼食を取りました。午後は裏の屋根と壁の痛んだところを取り壊します。
ほとんど解体屋さんのやり方でがんがん壊します。廃材は明日処理をするので、今日は自
分たちが寝られるところまで補修出来れば作業は終了です。私と吉田さんは4時から近く
の川にヤマメとイワナを釣りに行きました。資産試験場のある川の上流に入りましたが、
反応はあったものの針がかりしませんでした。そのかわり、水辺のミズ(ウワバミソウ)
を摘んできました。                               

小屋に帰って神座先生が釣り堀で釣ってきたイワナに塩をして串を踊りに打ちます。囲炉
裏に熾した火の周りにぐるりと刺して焼く姿は壮観です。まさに山小屋。土間のかまどに
も火が入り、大釜と寸胴鍋での料理が始まっています。ビールを飲んで食事をしながら、
いろいろな話をしました。ウィスキーのお湯割りを飲んでかったるくなってしまい、お風
呂に行かずそのまま寝てしまい、思わぬ事に風邪を引いてしまいました。       

朝起きたらのどが痛くて痛くて、扁桃腺がやられてしまいました。のど飴をなめながら二
日目の作業をする羽目になってしまいました。汗をかいたら肌着はきちんと着替えなけれ
ばなりません。今回の反省事項です。で、二日目は一人で廃材を野焼きしていました。 
昨日取り壊した民家の廃材は放っておくと腐って大変なことになりますので、燃してしま
うことにしました。他にも大量のゴミがあり、この際みんな燃やしてしまおうと、盛大な
野焼きになった次第です。大汗をかきながら火の番をしていました。         

3時、林業スクールに来賓がお見えになりました。前全国森林インストラクタ−会会長の
堀内孝雄氏、前里美村村長の荷見泰男氏がお出でくださり、興味深い話を聞かせて頂きま
した。堀内前会長からは里美村の沿革と茨城県の自然について。荷見前村長からは果実酒
や凍み餅作りの話やご自分の林業体験からの二段林の話など、興味深い話が続きました。

そして全員で、竹林に向かい、周辺の山を散策しながら、樹木同定や植物観察など充実し
た時間を過ごしました。暗くなる前に小屋に帰り食事の準備をしました。荷見前村長自ら
シドケ(モミジガサ)のエゴマ和えを作っていただきごちそうになりました。また、ご持
参いただいた5種類の果実酒も全員で味わわせて頂きました。ごちそうさまでした。  

私は風邪を引いてのどが痛く、3日間の予定だったスクールを2日で修了させていただきま
した。体調管理は基本の基本といいながら、自らリタイヤしたというのは恥ずかしい事です
が、日頃の疲れが出たのだろうと言い聞かせながら車のハンドルを握っていました。明日は
一日寝ていようと思います。                            


私は参加できなかったのですが、翌日の5日、荷見泰男氏の所有する二段林(復層林)を案
内して頂いたそうです。岸良さんから写真を提供して頂きました。素晴らしい二段林をご覧
ください。上層木は80年生、下層木は8年生、間伐は5年おきくらいに実施しているそう
です。前日の荷見氏の話では、伐採の際の下層木の損傷は最低限度に押さえる方法を開発し
たとのこと。工夫と手入れの積み重ねでこのような立派な森を作ることが出来るのですね。
じつに明るく気分の良い森だったとのことでした。                  

斜面には下層僕がびっしりと 80年生の上層木を見る参加者 明るい森で下生えも十分です

こちらは杉林です。さすがにスギは成長が早いですね。 ヒノキ林も林床は明るく、下生えも十分生えています。素晴らしいです。