14連勝の鹿島に完勝!


首位独走の鹿島の連勝を止めたのは我がレッズだった。


4月13日(日):サイスタ:鹿島アントラーズ:08J6節


今にも雨が降りそうな空模様の下、サイスタへと向かうサポーターの群れが歩いている
。今日の相手は鹿島。リーグ戦で14連勝中の首位チームだ。昨年の11月24日に鹿
島に勝てば優勝という試合に負けて、レッズはおかしくなった。あの日のリベンジをし
なくてはと、意気込まなければならないのだが、体が筋肉痛で、おまけにこの暗い空の
下では意気が上がらないことおびただしい。足取りも気分も重い・・・       

暗い空の下、大勢のサポーターがサイスタに向かう。 今にも雨が降り出しそうな空模様だった。

サイスタの席に着くと雨がパラパラ落ちてきた。今日も1時間前から旗を出して振り始
める。腕の筋肉が痛いのでしんどいが、試合前だけなので頑張る。さすがに首位を独走
する鹿島はサポーターもギッシリだ。4000人は入っているだろうか。まあ、チーム
が好調なときはどこもサポーターは多い。今日のチケットは完売しているそうだが、こ
の雨模様の天気ではだいぶ動員が減るだろう。寒いし、まあ、これも仕方ないことだ。

鹿島サポーターもたくさん詰めかけている。 選手のアップが始まった。

鹿島のGKが出てきた。サイスタが大きなブーイングで包まれる。鹿島サポの応援の声
がこだまする。素晴らしい声量だ。こちらのブーイングに負けていない。都築が出てき
たので今度は歓声が上がり、大きな拍手とコールに包まれる。旗を振りながら大声で叫
ぶ。それぞれの選手が出てきてアップが始まった。場内アナウンスで選手の声が紹介さ
れる。その一つ一つに大きな歓声と拍手が送られる。選手の調整は順調のようだ。  

鹿島のスタンドになにやら文字らしきものが浮かんだ。 ゴール裏から「やり直せ」「ガンバレ」とか声がかかる。

アップが終了し、スタメンの発表が行われる。歓声とブーイングが交互に発生する。鹿
島の選手へのブーイングで一番大きかったのが小笠原に対してのものだった。レッズの
選手への歓声はどれも大きい。そして選手がピッチから一端消えたときに、鹿島側のス
タンドが何やら動き出した。どうやら何か文字を出そうとしているのに上手くいかない
ようだ。こちらのゴール裏からは「何やってんだ、やり直せ!」とか「ガンバレ、文字
が読めないぞ!」とか声がかかり、何だか和やかな雰囲気になった。どうやら煽りの文
章らしいのだが、結局何て書いてあるか読めず、思わず失笑してしまった。試合前に肩
の力を抜けという高度な戦術だったのかも知れない。               

選手が入場し整列してのセレモニー。 レッズのゴール裏、選手の入場に合わせて人文字が。

ファーストインプレッションに乗って選手が入ってきて整列。こちらのゴール裏にも大
きな人文字(コレオグラフティと呼ぶらしい)が出た。私の席からは読めなかったのだ
が、ビジョンに映し出された文字は「URAWA」だった。素晴らしい演出だ。選手を
力づけるメッセージになっている。選手がピッチに散って、試合開始のホイッスルが鳴
った。さあ、14連勝をしている鹿島との試合が始まった。今日も闘莉王は前線に張り
付いている。                                 

ビジョンに映し出された人文字。 後半開始から永井が登場し、大歓声に迎えられる。

ところが、どうも高原の調子が悪いようだ。エジミウソンとの連携も悪い。前線の3人
がそれぞれ孤立している。軽やかにパスを繋いでレッズ陣内に攻めてくる鹿島。それを
8人で守り、3人で攻めるレッズ。攻めにかける人数が少ないので、どうしても簡単に
ボールを奪われる。山田と平川の両サイドの動きが少ないので、前後が分断されている
。何だか嫌な展開だ。左サイドの新井場とダニーロが嫌な動きをしている。何度か崩さ
れ、大きなピンチもあったが、都築の好セーブで何とか切り抜けた。前半に点を入れら
れていたら終わっていたかもしれない。ヒヤヒヤしながらも前半を0−0で終えた。 

後半開始直後に生まれた永井の先制弾に大爆発。 その後は押される嫌な展開が続いた。

後半からゲルトは動きの悪い高原に替えて永井を投入した。この采配が良かった。永井
が前線で動くことでチャンスが徐々に出てきた。そして後半4分、DFの裏に抜け出し
闘莉王が折り返し、永井が押し込んで先制点。我々の目の前で鮮やかに決めてくれた。
スタジアムが爆発した。総立ちの観衆が歓声を上げ、両手を突き上げ、跳ね回る。永井
が決めてくれた!「永井い〜〜〜!、良くやった!」「最高だぁ!」 後半開始直後に
鮮やかに結果を出した永井。腰痛さえなかったら頭から使っていたのだろうが、今はこ
ういう使い方が有効なのかもしれない。ゲルトの采配がピタリと当たった。     

梅崎が先頭になって、アップする控えの選手達。 終了間際に永井の2点目が決まり、勝負あった。

その後は猛反撃してきた鹿島にずっと押し込まれた。小笠原のフリーキックがゴールに
迫るのを都築が何度もはじき出す。いやあ、都築は素晴らしかった。本当に素晴らしか
った。あのうち1本でも決まっていたら試合は分からなかった。そして後半ロスタイム
に珍事が起きた。大岩のバックパスを永井が後ろからかっさらい、GKを鮮やかに交わ
して無人のゴールに2点目を流し込んだのだった。GKを交わした時には総立ちになっ
ていた。ゴールした瞬間は沢山の旗が振り上げられて見えなかった。いやあ、あの一瞬
は最高の一瞬だった。勝利を決定づける一瞬。鹿島に勝った!という一瞬。もう時間は
ない。あとは主審の笛を待つだけだった。                    

試合終了。終わってみれば2−0の完勝だった。 メインスタンドに挨拶する選手達。

もうずっと立ちっぱなしだった。応援の声と手拍子が一層大きくなった。そして、岡田
さんの笛が鳴って試合終了。2−0の完勝。14連勝の鹿島を止めた。最高だ!   

甘美な時間。勝利の歌がサイスタに響き渡る。

選手がピッチを回る。大歓声が迎える。旗が振られ、拍手が湧く。こんな幸せな時間は
ない。サイスタはこうでなければいけない。5万余のサポーターが心ゆくまで幸福感を
味わっている。勝利の歌が甘美に響く。これ以上の幸せはない。鹿島に勝った。   


4月13日(日) 2008 J1リーグ戦 第6節                    
浦和 2 - 0 鹿島 (16:04/埼玉/54,450人)                 
得点者:49' 永井雄一郎(浦和)、89' 永井雄一郎(浦和)            


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