天皇杯準決勝


もう一つ勝てば元旦の決勝に行ける!
12月25日、国立競技場でジュビロ磐田戦を観戦した。


1225天皇杯準決勝:ジュビロ磐田戦:国立競技場

天皇杯準決勝、これに勝てば元旦の決勝に進める。天皇杯は、今期ナビスコカップ準優
勝、Jリーグはチャンピオンシップで敗れてこれも2位だったレッズにとって何が何で
も欲しいタイトルだ。国立競技場でのクリスマス決戦となった準決勝の相手はジュビロ
磐田。リーグ戦ではレッズの方が遙かに高い位置で戦っており、順当に行けば勝てる相
手だ。ここまでの勝ち上がりもジュビロは5回戦に【磐田2―1群馬FCホリコシ】と
JFL相手に苦しみ、準々決勝は【磐田1―0札幌】とJ2最下位の札幌を延長でやっ
と下して勝ち上がってきた。対するレッズは5回戦は【浦和3―0湘南】順当勝ち、準
々決勝も【浦和2―1FC東京】と、力の差を見せてきた。            

国立競技場正門前にて。いいクリスマスになればいいなあ。

クリスマスの国立競技場は赤く染まっていた。試合開始まで1時間あったので、日当た
りの良いコンコースで寒風を避けていた。目の前でレッズのレプリカを着た5歳くらい
の男の子とジュビロのレプリカを着た同じ歳くらいの男の子がサッカーボールを蹴りあ
って遊んでいた。どうやら親同士がお互いのサポーターで、久しぶりに再会して旧交を
温めているようだった。微笑ましく、心温まる光景だった。クリスマスという事もあり
、何となく華やかな気分が漂っていた。                     

30分前になったので席に着く。ジュビロ寄りの指定席だったのでレッズサポとジュビ
ロサポが半々くらいという、じつに微妙な席だった。レッズサポの方が平均年齢は高そ
うだ、と平均を押し上げている私が言うのも変だが・・・。すぐ後ろに座っているジュ
ビロサポのぶつぶつ言うレッズ選手をけなす言葉が耳障りでならない。イヤな奴だ。気
持ちをグランドに向けて切り替えようと思うのだが、わざとこちらに聞こえるように言
うイヤな内容の話がイヤでも耳に入ってくる。イヤな席になったものだ。      

今日も国立は真っ赤だった。あっちの赤い方に行きたかったなあ。

さあさあ、気分を切り替えて試合だ。キックオフからレッズの出足がいい。応援のコー
ルも良く声が出ている。こちらも周りの迷惑を考えずに大声で唱和する。試合展開は攻
撃に勢いのあるレッズが優勢に試合を進めた。ジュビロはFWのグラウと前田がボール
キープできず、名波も動きに精彩を欠いていつものキレがない。ジュビロらしからぬパ
スミスも多く、往年のジュビロではなくなっていた。前半は0−0だったが、このまま
いけば点を取るのは時間の問題と思われた。しかし、それにしてもサントスのトップ下
は意味が分からない。普通そこは長谷部だろう。何だか最初から一人少ないかのように
サントスの動きが少ない。サントスはサイドに置いてこそ生きる選手だ。      

前半は0−0で終えたものの、後半も勢いがあったのはレッズだった。腰痛の永井が右
サイドを突破してセンタリング、達也がヘディングでゴールを決めた。周辺は半分が立
ち上がり、半分が座ったまま。隣の女性レッズサポとハイタッチする。わはは、どうだ
!これで勝負は決まったも同然だと思ったのだが、何が悪かったのか、何かが狂い始め
たのか・・・(私はやはりサントスのトップ下が原因だったと思うのだが・・)勝利の
女神はジュビロに心変わりしていったようだ。ネネと闘莉王の不在が痛かったなあ。 

ジュビロは前田に代えて中山、名波に代えてレッズの天敵藤田を投入してきた。これに
よってジュビロは息を吹き返す。浦和ゴールから2分後、河村の折り返しを藤田が合わ
せて同点ゴール。さらに西からのパスを中山が受けて左足で豪快な逆転ゴールを決めた
。試合は2−1でジュビロの逆転勝利となった。それにしてもジュビロは中山と藤田が
入るとまったく別のチームになる。贅沢なスーパーサブだ。            

後ろの席の男が大声で「どうだあ!ザマアミロ」とこちらに向かって叫んでいる。何て
むかつく奴だ、クソ。無視だ、無視。徹底して無視だ!やかましいわい!      

レッズは必死に1点を狙うが相手も必死に防ぐ。結局そのままタイムアップとなり、元
旦の自由席チケットは無駄になってしまった。イヤな男の雄叫びを聞くに耐えなくて、
寒さに首をすくめて席を立った。あ〜〜あ、つまらないクリスマスだこと。     



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