瀬音の森日記 89


小菅川清掃ボランティア



1999. 11. 3


11月3日(文化の日)わたるさんの呼びかけで小菅川清掃ボランティアに参加した。
朝5時半に家を出て、奥多摩の紅葉を楽しみながらゆっくりと走り、小菅村の「水の館
」の駐車場に7時半に着いた。駐車場ではわたるさん、渡部さん、澤田さんが集まって
いてコーヒーを飲んでいた。                          

その輪に入り、私もコーヒーを頂く。そのうちに続々と参加者が集まってきた。ハミン
グウェイさんが来た。「いやあ、ドタ参でねえ・・」と笑っている。ありがたい事だ。
加藤さんと稲垣さんが来た。NAKANOさんも来た。皆、久しぶりの会話に花を咲かす。

時間になったので、集合場所の村民グラウンドに行く。グラウンドには小菅の村人がい
っぱい集まっていた。今日は村民全体で行う一斉清掃なのだ。車を並べて待っていると
ころに尾崎さんと友人の金谷さんがやってきた。そして、猫ミュウさんが黄色のジムニ
ーでやって来て、瀬音の森の総勢11名の参加者が集合した。           

清掃参加者はグラウンドに班ごとに整列する。我々は漁協の班に入り、川の清掃を担当
する事になった。ウエーダーや長靴をはいている村外からの参加者は我々だけのようで
、村人の視線をチラチラと感じる。                       

村長の挨拶に続き、実行委員長の古菅組合長(漁協)から注意事項が伝達され、瀬音の
森の紹介もしてもらった。続いて、瀬音の森を代表してわたるさんの挨拶。何百人もの
参加者を前にして少々緊張していたようだが「一年間小菅川で遊ばせてもらったお礼に
川をきれいに清掃させてもらいます。」という力強い挨拶に大きな拍手が上がった。 

会員はじゃんけんで上流、中流、下流に別れる。渡部さん、NAKANOさん、ハミングウ
ェイさんが下流へ行くことに決まった。私は一人負けで中流に行くことになった。他の
7人が上流へ行く。それぞれ漁協の人が運転する軽トラの荷台に乗り込む。さあ、8時
半から12時までゴミ拾いの時間だ。                      

私は古菅組合長と一緒に漁協の人、役場の人の4人で中流のゴミを拾う。養魚場から下
流は最もゴミの多い場所だという。これは頑張らなくては・・・          

入渓点からいきなりブルーシートの残骸や工事現場の足場板など大物のゴミが現れる。
8月の大雨でとてつもない量の水が出たそうで、かなり岸よりの場所にゴミが集中して
いる。持参したビニール袋はすぐに一杯になってしまう。3人で拾ったゴミを道にデポ
しておき、組合長が軽トラで回収する。あっという間に軽トラ一杯のゴミが集まった。
鉄柱などの大物が意外と多い。                         

10時半、ちょうど組合長の自宅前にきたので小休止。組合長の自宅でお茶を頂きなが
ら、いろいろな話が出来た。この茶飲み話は面白かった。以下、古菅組合長談。   

・今年の漁協の年券販売が約540枚。例年は230〜40枚だった事を考えると倍に
 増えたことになる。日釣り券は5300〜400枚売れており、すごい増加数だ。 
・キャッチアンドリリース区間はルアー・フライと餌釣りの区間を分けようと思ってい
 る。正式には漁協の総会に諮る事になるが、出来ればそうしたい。        
・いかに、1日限りで来ている人にリピーターになってもらうかだ。        
・小菅は川と山(森)で生きている。これを守って活かすことが村を活かす事になる。
・川には岩がなければならない。河川工事で以前は岩を取り除いていたが、最近は建設
 省も岩を残す工事をするようになってきた。                  
・魚が生きるには岩が必要だ。岩があって初めて魚が住める環境になる。      
・近自然工法に興味があり、福留さんに来てもらって講演してもらった事もある。  
もらった干し柿(百目柿)を食べながらそんな話をしていた。           

小休止後、ビニール袋が無くなったので、組合長自宅の飼料袋を持って再度入渓する。
ゴミは目立たないが依然として多い。一旦村民グラウンドに戻ってビニール袋を取り、
再度村営釣り堀の下流に入渓する。トラックのタイヤとかワイヤーロープとか、大物が
多く、川と道を往復する事が多くなった。結局3人でトラック2台分のゴミを集めた事
になる。けっこう疲れた。                           

12時、グラウンドに戻るが、まだ下流組も上流組も戻っていない。しばらく待つと上
流から軽トラに乗った7人が戻ってきた。グラウンドでは昼食のお弁当と飲み物が出さ
れて、全員で食事をした。猫ミュウさんが沈でもしたのか?しきりに袖を絞っている。
上流組はきのこをたくさん採ってきた。今が盛りのムキタケとやや盛りを過ぎたナラタ
ケのようだ。これを二人分おみやげに頂いた。                  

私は用事があって、そのまま帰ったが、何人かは加藤さんと下流のペアリングの様子を
観察に行ったようだ。紅葉の中の渓歩きは思いの外楽しく、冷たい風も気にならなかっ
た。村の人達とこうして接する事はとても大事な事だと思う。これからも機会があれば
村の行事に参加したいものだ。                         

頂いたムキタケはバターソテーとみそ汁にして食べた。ツルリとした食感がたまらない
旨さだった。次回は是非すいとんで食べてみたいものだ。             

心地よい疲労と、紅葉の残照・・・・あとはまた明日から。