瀬音の森日記 62


安谷川イベント開催 その1



1999. 5. 16


6時半、バンガローの朝は鳥の鳴き声で目覚めた。清々しい朝だ。炊事場にはすで
に人が集まり、コーヒーなどを飲みながら談笑している。かまどに火をおこし、鍋
に水を入れてかける。ガスコンロにはポットを乗せて湯を湧かす。夕べの残骸を片
づけながら朝食の準備をする。                       

薮の高橋さんと鵜住居さんがいる。鵜住居さんは急に参加出来る事になったので夜
のうちにやってきたと言う。嬉しい事だ。簡単にラーメンを作って食べていると2
人は釣りに行くという。う〜〜ん元気な事だ。                

そのうちにまた雨が降りだした。加藤さんに炊事場横にターフを張ってもらう。最
悪の場合この炊事場の屋根とターフの下に50人全員が入らなくてはならない。ち
ょっと心細くなるが仕方のない事だ。私はテーブルを出して「受け付け」を作る。
ハミングウェイさんはイスをターフに下に並べてくれる。車で参加の人が徐々に集
まってくる。9時を回るころにはかなりの数になった。            

前川さんは達者な足で最寄りの駅から歩いてきた。森本さん夫妻は雨の中をバイク
で走ってきた。尾崎さん一行4人は初めて会う。想像していたように好青年達だ。
4人で自分たちのターフを張ってくれる。これもありがたかった。川野辺さんに送
迎をお願いした尾花さんと平井さんもやってきた。BAJAさん一家も勢揃いだ。式
部さんの友人2人も間にあった。車で春日井からやって来たのだ、疲れたと思う。
みなさんの笑顔がまぶしい。                        

9時半、受け付け開始。受け付けは加藤さんが担当する。会費を集め、名札と資料
を渡す。子供の参加費は無料。名札は全員が付ける。本名とハンドルネームの両方
を併記してどちらでも通じるようにした。もちろんハンドルネームなしの人の方が
多い。電車で参加の澤田さん、松本さん、田辺さん、富田さんもやってきた。  
遅れていた八木沼さんも間にあった。安谷さんが頼んでくれた養護の富田先生も来
てくれた。ほぼ全員が揃った。                       

放流用の稚魚が到着した。予定通りの時間だ。安谷さんと新井さんが重いタンクを
車から運んでくる。新井さんはいつもの赤いジャンパーなのですぐ分かる。テーブ
ルに置いた水槽に稚魚が移される。キラキラと輝く秩父ヤマメの稚魚たち。パーマ
ークも鮮やかに4センチ程の体を踊らせている。受け付けを済ませた人達が水槽の
前に集まってきて歓声を上げる。                      

10時、予定の時間になったのでハンドマイクで全員に呼びかける。「それでは、
只今より瀬音の森第一回のイベントを始めさせて頂きます。」という第一声のあと
今となっては何を話したかハッキリ覚えていないのだが、全員の紹介を名簿順に行
う事になり、私がマイクで名前を呼び、それに応えてもらう形での参加者紹介とな
った。                                  

続いて放流する稚魚の話を荒川水系渓流保存会の副会長の新井さんにしてもらう。
新井さんは淡々と「なぜ、このような活動をしているのか、しなければいけないの
か・・・」と秩父の川と魚達の現状を話してくれた。参加者はシーンとして聞いて
いる。                                  

次は清掃グループ分けと、グループリーダーの紹介。そして清掃場所の確認、行動
の注意事項、装備の確認などを行う。各自に軍手とゴミ拾い用のビニール袋を支給
する。グループリーダーは安谷さん、加藤さん、ハミングウェイさん、薮の高橋さ
ん、猫ミュウさん、JICKYさん、わたるさんと渓流育ちのベテラン揃いなので、初
心者を安心して任せられる。                        

雑用とイザという時用に野村さん、森本さんに残ってもらい、女性陣で装備のない
人が食事当番で豚汁を作る。各グループごとに放流用稚魚をビニール袋に水と一緒
に入れて放流地点に運ぶ。なるべく多くの人が放流に参加出来るようにした。上流
組は遠くまで運ぶ関係でブクブクを持っていく。かなり重いのだが、上流組は若者
ぞろいなので頼もしい。軽々とブクブクを持っていく。            

各グループが川に散る。残った3人は午後のイベントの準備を始める。丸太を運び
チェーンソー使用時の台を作る。細い丸太を切ったり割ったりして組み上げる。新
井さんの指導で試行錯誤しながらも何とか台を作りあげた。          

続きは、その2・・・・あとはまた明日から。