瀬音の森日記 488




勝沼枝打ち&グルメオフ



2009. 4. 25.26


山梨県勝沼の内田山林にて枝打ち、そして飽食のグルメオフが開催された。


4月25日(土)26日(日)の二日間、勝沼枝打ち&グルメオフが開催された。参加者
は内田さん、渡部さん、さっちゃん、野村さん、長南さん、鵜住居さん、琥珀さん、関根
さん、こねこさん、kurooの10名だった。                    

23日(金)イベント前夜、低気圧が急接近しているとの予報で朝10時の集合をあきら
め、急遽午後2時の集合に変更した。前日の夜に集合時間変更というのは、やってはいけ
ない事で、連絡と確認に時間と神経を使った。何とか全員に連絡できたので良かったが、
確認できない時は、内田さんに朝、集合場所に行ってもらうつもりだった。何事にも余裕
を持たないといけないという、悪い見本のような時間変更だった。          

午後2時の集合時間に関根さん以外は全員集合。関根さんからも連絡が入り、ひとまず安
心した。全員が内田さんの家に集合し、納屋を借りて宴会準備が始まった。枝打ちは明日
なので、まずはグルメオフの始まりというところだ。                

庭のピザ釜に火が入り、小雨の中に煙が立ち上がる。ワンタッチテントが広げられ、雨で
も関係なく動けるようになった。納屋のひさしも大きく、全員が楽に動き回れる空間が確
保されていた。さっちゃんが餃子を作り始めたので、こねこさんと長南さんが手伝う。鵜
住居さんは持参の熊鍋を作り始めた。関根さんはブドウの薪でたき火を始めた。内田さん
は真っ白なシェフの制服で登場、やんやの喝采を浴びる。本格的な料理が出来そうな雰囲
気が漂っている。何だかすごいグルメオフになりそうだ。              

石窯が暖かくなってきたので、ウインナーを焼いてみる。ほっくりと柔らかく焼けて美味
しかった。そして、買い出し部隊が帰還。やっとビールにありつけた。全員で乾杯して宴
会が始まった。すぐに餃子が焼かれて出てくる。美味しい。さっちゃんが餃子の余り生地
でチヂミを作ってくれた。これも美味しい。鵜住居さんが鹿肉を切って、琥珀さんが石窯
で焼く。柔らかくて美味しい焼き肉だ。そして、いよいよシェフの出番。ピザの準備が出
来上がった。第一弾はピッツァ・マルゲリータ。石窯の中で焼けるのが見える。ジュクジ
ュクいいながらチーズが焼ける香りが辺りに漂う。                 

マルゲリータが焼き上がった。12個に切り分けられたピザはあっという間になくなった
。全員がため息のような声を出す。「うまい・・・」今までお店で食べたピザや宅配で頼
んだピザは、これに比べると数段落ちる。これだけの味はお店でもなかなか味わえない。
次々にピザが焼かれる。タマネギとベーコンのピザ、キノコのピザ。どれもうまい。  
雨が上がって明るくなってきた。甲府盆地から霧が立ち上がる。幻想的な景色が目の前に
展開されている。まるでアニメのラピュタのようなぶどうの丘が見える。       

暗くなってきて、宴会はいっそう盛り上がってきた。内田さん秘蔵のワインが次々と開け
られ、注がれ、飲まれ、空いていく。野村さんと関根さんがいい気分になって陽気になっ
ていく。ウドのチーズ焼きは琥珀さんのアイデア。アンチョビとチーズのピザ、5種類の
チーズが乗ったピザ。長南さんのウドのきんぴら。鵜住居さんの熊鍋。どれもこれも美味
しかった。赤ワインの香りと料理の香りに包まれて幸せな時間が過ぎていった。    

翌朝はねらい通りピーカンの空。朝食は渡部さんがたっぷりのパスタを作ってくれた。い
つもながらの素晴らしい手際で、全員が満足の朝食だった。一休みして、枝打ちの山へと
軽トラに乗って移動する。荷台に乗って気持ちよさそうな長南さん。少々飲み過ぎて青い
顔をした野村さん。林道を上り、5分くらいで山に到着。すぐに装備の点検をして山に入
る。急斜面を下って川を渡ると目的のヒノキ林。30年生くらいのヒノキが40本ほど立
っている。エリアを確認して枝打ちに入る。手入れがされていないので細かい枝が多い。
長柄ノコギリを使ってどんどん枝を落とす。                    

細いヒノキは間伐する。内田さんに確認しながら作業を進める。エリアの端に大きなケヤ
キが立っている。太さも枝振りも素晴らしい巨木だ。ヒノキ全部より価値があるだろう。
ヒノキ林はどんどん見通しが良くなってきた。急斜面なので足元がズルズル滑るが、みん
な頑張っている。予定では午前中いっぱいかかると思っていたが、2時間ほどで林はきれ
いになった。内田さんの指示で何本か混んでいる場所の間伐を行い、残滓の片付けをして
作業は終了した。帰り道で大きなキクラゲを関根さんが拾った。頑張った参加者への、山
の神からのお礼かもしれない。                          

納屋に戻って昼食。内田さん特製の鹿肉カレーだ。二ヶ月も冷凍熟成させた鹿肉カレー。
鹿肉はすでに溶けて無くなり、ルーになっている。温めて白いご飯にかけて食べると、全
員の口から「旨い!」と声が出た。本当に旨いカレーだった。ピザといい、カレーといい
本格的な店の味だ。これを食べるためだけに来たいくらいだ。            
食後の休憩を兼ねて、内田さんがブドウ畑を案内してくれた。爽やかな風が吹くブドウ畑
に軽トラで乗り込む。まるで青春映画のようなワンシーン。目の前には甲府盆地が広がり
、南アルプスが遠望出来る高台。素晴らしいロケーションの畑では、援農ボランティアを
募集しているとのこと。あのカレーが食べられ、ピザが食べられる農作業だそうだ。参加
したいという声も上がっていた。                         

家に戻り、後片付けをして解散。思い思いの帰路につく。私はほったらかし温泉に行くこ
とにした。それにしても食べた二日間だった。