瀬音の森日記 452




西木紙風船上げに参加



2008. 2. 10


西木紙風船上げに参加                             

報告:ハミングウェイさん                           

旧西木村に一日早く入った私(ハミ)と、お付き合い願った渓酔さんと田沢湖駅1時過
ぎ着のこまち13号でやってくる東京部隊8人を出迎えた。レンタカーと渓酔号で一路
田沢湖温泉郷を目指し、とりあえず「アルパこまくさ」に落ち着き、温泉に入る者、ス
キーやスノーシューに出かけるもの、即ビールモードに入る者、各々好きなことをして
遊んだ。                                   

秋田駒ケ岳の麓の温泉は快適で、「アルパこまくさ」の露天風呂から田沢湖が一望でき
、晴天下純白の駒ケ岳といい最高のコンディションだった。            

夕方、今夜の宿「フォルクローロ角館」にチェックイン、夜の街に繰り出した。街中の
飲み屋に陣取り第一回目の宴会。「土間人」(ドマニ)という角館らしい土蔵を店舗に
した贅沢な飲み屋さんだった。                         

紙風船上げ本番の10日、朝食もそこそこに上桧木内の会場に皆で乗りつけた。我々が
お手伝いする桁沢集落のテントは既に立ち上がっていて、懐かしい桁沢集落の皆さんが
忙しく立ち働いていた。瀬音の森秋田のメンバーold-beanさん、ぬま子さん、原渓さん
らが既に到着していてお手伝いしていた。テントが立ち上がってしまえば、あとは一安
心。昼前には大方の店構えが出来上がって、一行は桁沢集落の会館に昼食をとりに。何
時ものことだが、桁沢の母さんたちに作っていただいた心づくしの手作り料理で、山菜
汁、お新香、焼き鳥などどれも美味い! 午後からも働くのでビールはお酒はほどほど
にした。                                   

午後からは桁沢集落の会館に用意してあった料理を会場に運び、販売準備だ。3時前か
ら観光客が三々五々集まってきて、テントで売っている山菜鍋や焼き鳥、手造り菓子、
うどん、漬物など準備のまもなく売れ出す。                   

明るい4時過ぎには最初の紙風船が何個か上げられた。漆黒の闇夜に上がる風船とまた
趣が違って、青空に漂う紙風船も味がある。今回は暖かく風もないが、周りの空気が暖
かすぎても熱せられた風船がまっすぐ上がらず気を揉むところだ。やがて夜の帳が下り
て各出店の照明がひときわ明るくなる頃、続々と観光客が集まって来る。何でも今年は
過去最高の人出で、観光バスも26台が押しかけ駐車場が飽和状態らしい。     

我々も何度目かのお手伝いなので要領は大体分かっていて効率よくお客に対処できるよ
うになったと自負しているが、それでも一度にお客が殺到しててんやわんやになること
がある。初めての参加者には紙風船上げを観られるようになるべくテント外の焼き鳥や
お土産もの売りに出てもらった。                        

夕方には盛岡から井戸掘りさんと娘さんの茜ちゃんがやって来た。また、ひらり〜さん
も初めて奥さんを伴ってやってきた。                      

幻想的な紙風船が何基も闇夜に上がってやや心もとなく漂う様は、秋田の寂しい山村部
で細々と受け継がれてきた催し物というのがぴったり来る。又、風船が途中で燃えて墜
落してくるのもあるので、確かに雪深い山間部でしかできない催しで、上桧木内だから
こそ培われて来た行事なのだろう。                       

大方の食べ物は7時過ぎには完売状態になって、最後のほうは瀬音のメンバーも紙風船
あげに参加したり鑑賞したりできた。桁沢の皆さんの計らいでオオトリに「良き仲間た
ち、瀬音の森」の巨大風船が上げられた。残念ながら途中で失速して墜落炎上してしま
ったが。                                   

祭りが終わって桁沢の皆さんのご好意に甘えて会館に戻って慰労会に参加した。会館へ
の往復の車の手配や料理の手はずなど用意していただいた手間を考えると申し訳ない気
持ちで一杯だったが、地元の方々と酒を酌み交わして語らうとてもいい気分の飲み会に
なった。                                   

ということで、天候にも恵まれ事故もなく過去最大の観光客も押し寄せ「紙風船上げ祭
り」は成功裏に終わったと思う。我々のボランティアを兼ねた参加は、もしかして集落
の皆さんの足手まといになったのではないかという不安もあるが、人口減少に悩む集落
としてはありがたい助っ人と言われると、都市と山村の交流を盛り上げる一助にはなっ
たのではないかと思う。