瀬音の森日記 436




西木森林作業体験交流会



2007. 6. 23


6月23日(土)秋田県西木町上桧木内にて毎年恒例の森林作業体験交流会が開催され
た。瀬音の森からの参加者はハミングウェイさん、渓酔さん、原渓さん、藪澤賢治さん
、old-beanさん、ぬま子さん、布川さん、ひらり〜さん、PONTAさん、渡部さん、琥
珀さん、みきちゃん、加藤さん、イナさん、岡田さん、八木さん、kurooの17名だっ
た。集合場所は上桧木内の紙風船会館の駐車場だった。三々五々、瀬音の森の参加者が
集まってきて、半年ぶりの挨拶を交わし、身支度をする。いつものように車の後ろにヘ
ルメットと鋸鉈、皮手袋を並べて配布する。                   

作業地は集合場所から車で移動する。ワゴン車に荷台まで人を満載して出発。細く急な
山道を揺られること約10分。山の中の作業地に到着した。開会式の会場には参加者が
大勢集まっていて、開会式が始まるのを待っていた。林道上なので大勢が集まるには狭
く、居場所を作るのが大変だった。ピストン輸送する車の反転なども人の波の中で行わ
れていて大変そうだった。                           

今回の作業は平坦な30年生の杉林での間伐作業だった。開会式のあと、合計8班に編
制され、班毎に班長の指示に従って作業に入る。瀬音の森は6班と7班に編制され、間
伐を行った。昨日までの雨に濡れた下草をかき分けての選木(どの木を切るか選びピン
クのテープを巻く作業)から作業がスタート。その後はピンクの目印を頼りに何組かに
分かれてなるべく離れた場所で間伐作業をした。折れた木、曲がった木、細い木、雑木
などを順番に切り倒していった。                        

チェーンソーに慣れている瀬音の森メンバーはほぼ全員が間伐部隊で、次から次に杉を
切り倒していった。途中で小雨が降りだしたが、そんな事にも気づかず間伐を続けてい
た。鬱蒼とした藪は見る見る、見通しの良い林に生まれ変わっていった。山主さんも一
緒に作業を進めていて、どの木を切るか確かめられるのが良かった。雑木でもミズナラ
やクリ、カエデは切り倒したが、エンジュは残した。その指示も山主さんからのものだ
った。ボランティアとはいえ、山の手入れなので、こうして山主さんの指示をもらえる
のはじつに良い。                               

途中に10時の茶飲み休憩を挟んで、大汗をかきながら作業が進んだ。後半にはずいぶ
ん慣れて、スムーズに間伐が出来るようになり、格段に作業が速くなった。そして、何
と午前中に与えられた面積の間伐が終了してしまった。午後はどうしようか、などと軽
口を叩きながら昼食の合図を期に午前の作業を終え、朝の集合場所へと戻った。   

集合場所には大きな鍋が二つ湯気を上げていて、ミズのみそ汁が出来ていた。林道上に
ブルーシートが敷かれ、時折小雨がパラパラ落ちる中で昼食となった。昼食は地区のお
母さん達が作ってくれたお握りとミズのみそ汁、漬け物を頂いた。毎回、このお昼ご飯
は楽しみなのだが、今回も美味しくてミズのみそ汁をお代わりしてしまった。体が濡れ
ていることもあり、予想に反して涼しくなっていたので、暖かいみそ汁が本当に美味し
かった。準備をして頂いたお母さん方に感謝。                  

午後は8班の広大な面積の間伐作業の手伝いをした。午前中同様、選木した木を切り、
枝を払い、杉にからまったツタを切り払った。鬱蒼とした林が見る見るきれいになり、
達成感いっぱいの間伐が出来た。杉の幹にからみついたツタを処理するだけで林はずい
ぶんスッキリする。手が届く範囲で枝も落とす。これだけでも杉林の見通しがぐっと良
くなる。雪の重みで途中から折れた杉や曲がった杉を倒すだけでも素晴らしい林に産ま
れ変わるのだから楽しい。じつに達成感のある間伐作業だった。          

今回はチェーンソーに触れての軽傷が2例あった。チェーンソーを持ったままエンジン
を掛けるときに、腕の力が無くなってコントロール出来ず、回転する刃が膝をかすめた
というものだった。基本のエンジン始動を行うことと、特に作業終了間際、午後の作業
など腕が疲れて来たときに注意が必要なことがよく分かった。幸い軽傷だったので良か
ったが、今後は各自がいっそう自重しながら注意しなければならない。       

作業を終えて集合場所に向かって歩きながら作業地を眺める。素晴らしい景観が広がっ
ていた。藪だった杉林がスッキリと生まれ変わり、ミズナラの広葉樹林はスッキリと見
通しよくなっている。これだけの面積が1日で生まれ変わるのだから、ボランティアと
は言え、マンパワーは侮れない。一人や二人でこれだけの作業を行おうとしたら、一体
何日かかることだろうか。我々の作業もムダではないようだ。           

簡単な閉会式のあと、来たときと同じようにワゴン車や軽トラの荷台まで一杯に乗って
紙風船会館に戻る。ここで一旦解散し、お風呂に行く人、釣りに行く人など自由行動に
なる。午後5時に再集合ということになっているが、釣りに行った人がその時間に戻る
とも思えなかったので、一応「時間厳守だよ!」と声をかけておいた。       

紙風船会館での午後5時からの懇親会はお母さん方の手作りのご馳走がならび、お酒も
大量に回って豪華な宴会となった。素晴らしい小学生の踊り、お母さん方の踊り、民謡
、梵天回しなど多彩な出し物に感動し拍手喝采の宴席だった。演技に参加して頂いた皆
さんに感謝。会場の整備、昼食の準備、懇親会の準備、懇親会の運営、宿泊場所の準備
・・・全てに渡って気配りして頂いた仙北市役所の皆さんに感謝。とても楽しい時間を
過ごすことが出来た。                             

5時から飲み始め、終わったのが9時ころで、フラフラになりながら真っ暗な道を宿舎
の山鳩館に向かって歩いた。街灯の無い道だったので、場所を知らない人を先導する形
になり、酔いが半分醒めるような気分だった。暗い道を歩くのは楽しく、何だか久しぶ
りに子供の頃を思い出していた。山鳩館でまた飲んで話して、長い長い宴会が続いてい
た。テレビでレッズが清水に勝ったのを見て、藪沢さんと大いに盛り上がった。じつに
気分がいい。