瀬音の森日記 413


合同葬儀



2006. 9. 24


9月24日(日)世田谷の「くらしの友 桜新町式場」にて高橋一政(猫ミュウさん)
・土筆ご夫妻合同葬儀がしめやかに開催された。この日、私は猫さんのご両親から弔辞
を依頼されていて、少々緊張気味だった。昨夜までかかってお二人の写真を集めて10
ページほどの冊子を5冊作り、双方のご両親や会葬者に見てもらうために持参した。幸
いなことにとても喜んで頂き、待合室に置いてもらった。多くの会葬者に「瀬音の森」
のご夫妻を見てもらいたかったのだ。写真集の二人はいつも寄り添っていて楽しそうに
写っている。皆さんに見てもらいたい写真ばかりだ。               

会場には瀬音の森メンバーが続々と集まってきたが、他の参列者も多く、ゆっくり話が
出来る状態ではなかった。式が始まる前に係の人に呼ばれ、弔辞を読む3人が親族近く
に席を指示された。これ以降、この場所を動くことが出来なかった。会場整理に野村さ
んに出てもらっているが、他にお願いした加藤さんと長南さんが遅れているのが気がか
りだった。でも、もう動けないので確認も出来ない。               

しめやかに式が始まり、読経の中、親族の挨拶が猫さんのお父さんによって行われた。
とても簡潔で素晴らしい挨拶だった。そして、弔辞。私は3番目だった。瀬音の森での
お二人の活動を皆さんにきちんと伝えたかったのだが、途中で土筆さんのお母さんが目
を覆うのが見え、もうダメだった。最後は自分でも何を言っているか分からなくなって
しまうほど乱れた涙声になってしまった。本当に情けない。席に戻ってからも涙が溢れ
てくるのを押さえられなかった。席が柱の影で良かった。             

続く読経の中、式は焼香へと進む。一人一人の会葬者が万感の思いで焼香する。親族の
横に座っているので、一人一人に頭を下げる。本当に大勢の人が焼香してくれた。外国
の方も多かった。慣れない手つきで神妙に焼香する姿に、お二人との生前の交情が偲ば
れた。猫さんの学校の生徒さんだろうか、とても若い人が喪服で焼香する姿も悲しみを
深くするものだった。まだまだ人生の途中だったように思えるのに、こんな形で別れな
ければならない。理不尽な思いがつのる。みんなに愛された二人だった。祭壇の写真を
見ていると、また涙が溢れてくる。                       

本当に本当に大勢の人の焼香が終わり、席を立った。もう会場には瀬音の森のメンバー
は誰もいなかった。受付の野村さんに聞くと、皆階下で待っているとのこと。急いで降
りて、メンバーに会葬の礼を言う。大勢の会員に来て頂いたのだが、この後の事を考え
ていなかった事を正直に話し、今日はここで解散し、それぞれに行動してくださいと伝
えた。会場で簡単な食事が用意されていたのだが、あまりに会葬者が多かったため、瀬
音のメンバーは遠慮させてもらった。他の会場を手配していなかったので、話したいこ
とは山ほどあったのだが、解散するしかなかった。会葬してもらったメンバーには本当
に申し訳なかった。                              

三々五々別れて電車で帰る。渋谷経由で帰る人達が自然と集まって、渋谷で飲もうかと
いう話になった。以前、総会の二次会で使った109の「妻家房」に行き、猫さんご夫妻
の追悼飲み会となった。皆飲みたかった。飲んで何か話さないと自分の気持ちが押しつ
ぶされそうな気分だった。                           

ここで、ずいぶんと飲んだがあまり酔わなかった。場所変えて、数人でまた飲んだ。 
いったい何時間飲んでいただろうか・・・