瀬音の森日記 244


里美村林業スクールに参加した



2002. 5. 3/4


5月3日(金)茨城県里美村での林業スクールに参加した。いつも所沢でお世話にな
っている大森先生の実家が里美村にあり、そこを改修して拠点とし森林整備をやろう
というものだった。参加者は大森先生、神座先生、塚本、平川、岸良の各森林インス
トラクター、吉田さんご夫妻、緑川さん、北村さん、渡辺さん、伊藤さん、そして私
の12人だった。                              

集合して真っ先に始めたのが母屋の改修工事。人が住まなくなって長い母屋はあちこ
ちが傷んでいて補修しないと使えない。昨年直した囲炉裏周辺に加え、今回は奥の間
の床を直すことになった。吉田さんと二人で床をはがし、柱と根太をチェックする。
わずかな補修で何とか使えそうなのでさっそく補修する。            

塚本さんと平川さんは北側の傷んだ屋根や壁を壊している。まるで解体屋さんのよう
でもあり、テレビで放映している「ダッシュ村」のようでもある。あっという間に時
間がたってお昼になってしまった。昼食は縁側に座って持参したお弁当を食べる。

午後は私も北側の解体作業に参加した。屋根を壊しているときシャツの袖から入り込
んだ小さいアリに左腕を何カ所も刺され、痒いは痛いは、大変なことになってしまっ
た。とても一日では終わりそうもなく疲れてしまい、吉田さんと夕方の釣査に行くこ
とにした。この周辺の渓流にはサトミイワナという岩魚の貴重な原種が生息している
とのこと。その岩魚が実在するのかどうか調べるため、などと理屈を付けてはいるが
、何のことはない釣りがしたかっただけの話。結果は・・・書かない。夕食の足しに
とミズ(ウワバミソウ)をたくさん摘んできた。                

宿舎に帰って神座先生が釣り堀で釣ってきたイワナを串に刺し、化粧塩をして囲炉裏
に並べる。囲炉裏では塚本さんがまるで山小屋の主のような雰囲気で薪をくべている
。じつになんとも良く似合う。夕食は緑川さんが大活躍。豚汁がかまどの大鍋で煮ら
れ、おかずもウド、きゅうりなどを使っていろいろ出来た。ビールを飲み、語り合い
ながら楽しく時間を過ごした。このあと岩魚のバター焼きや差し入れのピーナツを食
べながらホットウイスキーを飲んでいるうちに眠くなってしまい、そのまま寝てしま
ったのが間違いの元だった。肌着を着替えなかった為、風邪を引いてしまったのだ。

朝、目が覚めたら喉が痛い。この痛さは扁桃腺だ!と直感。後悔したが遅い。こうな
ると今晩か明日の晩熱が出てくるはずだ。もう一泊する予定だったがどうも無理そう
だ。吉田さんが買ってきてくれたのど飴をなめながらの2日目の作業となった。今日
は裏山の竹林整備の予定なのだが、私は昨日出た大量の廃材の焼却を一日かけてやる
ことにした。家の前の畑に半分腐ったような廃材を運ぶ。焼き場を作って廃材に火を
付け、次々に燃す。時には炎が3〜4メートルも立ち上がり、上空の電線を燃してし
まうのではと心配したり、炎をコントロールするのが大変だった。炎の熱さで大汗を
かきながらの作業となった。                         

昼は緑川さんが作ってくれたセリ入りのお粥と囲炉裏で焼いた焼き肉で昼食。竹林整
備で出た大量の筍が一輪車で運ばれ、庭に山積みされた。100個以上もある巨大な
筍だ。こんなに沢山あって、どう処理するんだろうか。             

午後3時、林業スクールに来賓が見えた。前全国森林インストラクタ−会会長の堀内
孝雄氏、前里美村村長の荷見泰男氏がお出でくださり、興味深い話を聞かせて頂いた
。堀内前会長からは里美村の沿革と茨城県の自然について。荷見前村長からは果実酒
や凍み餅作りの話やご自分の林業体験からの二段林の話など、興味深い話が続いた。

荷見前村長の話を聞いたあと全員で山に向かった。竹に侵入された山の状態や棚田に
植えた杉を見て、堀内先生の解説で様々な樹木の勉強をした。竹が侵入していない明
るい広葉樹林にはじつに多様な樹木が生えていて我々の目を楽しませてくれた。私が
今回覚えたのはウスノキ。美味しい実が生る和製ブルーベリーとのこと。秋が楽しみ
になってきた。堀内先生の解説は続いていたが吉田さん夫妻と夕食準備の為に一足早
く下山した。                                

かまどに火を入れ、大鍋に湯を沸かし、シドケ(モミジガサ)を茹でる。エゴマをフ
ライパンで煎ってすり鉢でする。味噌汁を作り、ミズを炒め、ギョウジャニンニクを
炒め、ウインナーを炒めと大忙し。持参した小型ガスコンロが大活躍だった。  元
村長が持参の果実酒を振る舞ってくれた。キイチゴ、コクワ(サルナシ)、山ブドウ
、ブルーベリー、ヤマボウシの5種類。どれも熟成していて豊かな香りと味が楽しめ
た。夕食は来賓の2先生も一緒に山菜料理に舌鼓を打った。           

外は雨が降ってきた。後かたづけをして「泊まって行きなよ」という誘いを丁重に断
り、後ろ髪を引かれる思いで里美村を後にした。何だってまた風邪なんか引いてしま
ったのだろう。後悔しても遅い。自分の体調管理が出来ないのは情けない。じつに情
けない。翌日の荷見前村長の所有する二段林(復層林)の見学が出来ないのが残念だ
った。少し悔いの残る里美村だった。                     

反省しきり・・・あとはまた明日から。