瀬音の森日記 237


3月の間伐教室と山小屋作り



2002. 3. 16/17


3月の間伐教室と山小屋作りが16日(土)と17日(日)の二日間行わた。初夏を
思わせるような強い日差しの中、二日間の作業は順調に進んだ。作業は間伐・枝打ち
チームと山小屋作りチームに別れ、それぞれ別々に作業した。参加者はkazuyaさん、
山口さん、しゃあさん、渡部さん、みきちゃん、JICKYさん、ユーリさん、吉川さん
、わたるさん、加藤さん、稲垣さん、ハミングウェイさん、ヨシカズ君、ユウキ君、
kurooの15人だった。                           

朝一番の仕事はモンキーラダーの荷揚げ。アルミ製の二本継ぎ4メートルの梯子を2
台担いで山を登る。チェーンソー、燃料、宿泊の食料など荷揚げの荷物が多い。それ
ぞれ分担して背負い、山小屋を目指す。麓では寒かったのに、山登りを始めるとすぐ
に汗が流れてくる。これも良い準備運動になる。                

山小屋到着後すぐに私と山口さんがデッキ用の製材作業に入る。チェーンソーのエン
ジン音が山に響き渡り、丸太が1本2本と半割にされていく。ヒノキ林ではkazuya
さんのチェーンソーがうなりを上げ間伐が進んでいく。加藤さんと息子のヨシカズ君
、友人のユウキ君がやってきた。こうした若い人が増えるのは大歓迎だ。怪我に注意
して頑張って欲しい。さっそくkazuyaさんの厳しい指導で枝打ちの作業に取りかか
った。梯子に登る姿も身軽で楽しそうだ。                   

昼食は思い思いの食事をとる。この時間の語らいが楽しい。焚き火の周りで何という
こともない話に大笑いしたり自慢話をしたりする。先月、稲垣さんが作ってくれたか
まどが大活躍だった。デッキを作るために不用になった丸太を渡部さんが次々に薪に
変えていく。斧をこの山の上まで担ぎ上げる人は珍しいと思う。         

渡部さんが昼休みにどうしてもサクラを植えたいと言いだし、kazuyaさん、ヨシカズ
君、ユウキ君の4人で山頂のチョウジザクラを掘ってきた。kazuyaさんの指導で山小
屋の急な北斜面に根鉢を作って植樹した。図らずも山小屋完成記念の植樹となり、こ
れで来年は花見が出来ると大喜びだった。うまく活着してくれればいいのだが。  

デッキ製材がだいぶ進んできました。ただ、丸太を半割にしているので、それぞれ曲
がりがあり、うまく組み合わせないと隙間だらけのデッキになってしまう。そんな曲
がりを山口さんがパズルのように並べ替えてくれた。お陰で何とか今日中にデッキが
出来る目処がたってきた。俄然製材のピッチも上がる。夢中になって作業していたら
間伐チームの人たちが戻ってきた。もうそろそろ今日の作業の終了時間である。みん
なの協力を得て、デッキ製作は急ピッチになった。               

6本の杭をカケヤで打ち込み、レベルを使って水平に切る。その上に大引きを乗せて
カスガイと五寸釘で固定する。そして山口さんがパズルのように組み合わせてくれた
半割り丸太を大引きの上に順番通り並べる。丸太の間隔を調整して位置を決め、五寸
釘を打ち込んで大引きに固定する。何人もで一斉に作業すると、あっという間にデッ
キが出来上がってしまった。最後に小口に墨付けして、チェーンソーで一直線に切り
落としてデッキが完成した。                         

さっそく、出来上がったばかりのデッキの上で記念写真を撮り、そのまま宴会へとな
だれ込んでいった。コンパネのテーブルにお酒と食材が並べられ、ガスコンロで焼か
れたり炒められたりして回された。私と山口さんはちょっと離れて焚き火を囲んで静
かにお酒を飲みながら忙しかったけれど充実した1日を振り返っていた。まさかデッ
キが1日で出来上がるとは思っていなかった。                 

デッキ上の宴会は徐々にヒートアップしてきた。「日本酒が無い」と吉川さんが暗い
山道を走り、しゃあさんは手製の竹猪口と竹徳利をふりかざす。足を滑らせてJICKY
さんが谷側の斜面に転げ落ちて暗闇に消え、わたるさんは山側の支柱に足を取られて
転んでいる。渡部さんのニンニクベーコンパスタがあっという間に無くなり、ハミさ
んの神戸牛ステーキもあっという間に消えた。寒くなってみんなが焚き火の周りに集
まる頃には、お酒もほとんど無くなっていた。                 

翌朝、早い時間から焚き火をする人がいたのだが私は起きられなかった。ぐっすり寝
て起き出した時にはみんな焚き火の周りに集まっていた。寝起きの乾いた喉にビール
を流し込み、その旨さに頭がすっきりした。ハミさんが準備してくれた雑炊を食べ、
少しずつ体を目覚めさせる。今日はデッキの上にシート用の柱を立てなければならな
いのだ。                                  

間伐チームは枝打ちをしている。あいかわらずkazuyaさんの曲芸のような枝打ちが
みんなの目を引くが、あれは真似出来ない。私は山小屋作りの第一歩となった作業台
の移設をしていた。この作業台で加工した何本ものログが今山小屋になっているのだ
と思うと感謝の気持ちが湧いてくる。丁寧に解体して山小屋の上の広場に移設した。
ターフ用の柱は4メートルのログをデッキの真上に固定するもの。妻壁の中央に張り
出した梁に乗せる形で固定する。山口さんと二人であれこれ相談しながら作業した。

暑い1日だった。まだ春先だというのにこの暑さはどうだ。半袖になって作業してい
る人もいる。完成したデッキの上で集合写真を撮り、今冬の小菅での公式行事を終え
た。怪我もなく間伐も予定通り終わった。山小屋も当初の計画通り春前に完成させる
ことができた。何もかも予定通りだ。参加してくれた全ての人に感謝したい。   

山小屋完成!まずは一段落・・・あとはまた明日から。