瀬音の森日記 172


中止したはずの間伐教室



2001. 2. 17.18


2月17日・18日の間伐教室は積雪情報が70センチということで中止とした。私
は枝打ち鋸(4m)とモンキーラダー(4m一本梯子)の使用写真を撮るために現地
に向かった。実際に使用する場面が無かったため、保存されていたのだが、日本財団
のボランティア援助金で購入したものなので、使用写真を添付して報告しなければな
らないのだ。                                

多少の雪なら何とかなるだろうと覚悟して出かけた。ところが、現地についてビック
リ、雪が無いのだ。70センチあるはずの雪は30センチくらいのもの。ブルで寄せ
られた雪が凍って固まっている部分を斧でかち割って削ったら、楽々と駐車場まで入
れた。NAKANOさんと野村さんが先に来ていて手伝ってくれた。         

「これなら間伐教室も開催できたねえ」などと話しながら3人でバードウオッチング
をしていたら舩木さんがランクルで山荘の鍵を持ってきてくれた。「舩木さんが70
センチなんて言うから、中止にしちゃったよぉ」と愚痴をいう。舩木さんは笑いなが
ら「だって、その時は本当だったんだよぉ〜」と言う。まあ、中止にしてしまったの
だからしかたない。                             

JICKYさんの車が来た。ところが山荘の手前でスタック。轍が深くて車体が雪に乗り
上げてしまったのだ。全員で雪を掘り、かき出し、思わぬ雪かきになって大騒ぎ。や
っとの思いで抜け出した車にJICKYさんはさっそくチェーンを巻いていた。その後、
遅れていた染谷さんが到着し、作業の為の山登りが始まった。山道の雪は踏み固めら
れていて、楽に歩ける。何より、スパイク付き長靴のグリップ力がじつに強力で、雪
道でも難なく歩けるのが嬉しかった。                     

途中の杉林で一本梯子を使って枝打ちをし、その様子を写真に撮る。なかなか具合は
良いが、慣れないと揺れるのが恐い。上まで登ると4mというのはかなりの高さであ
る。先端のチェーンで幹に固定する形になっているのだが、先端まで登らなければ作
業出来ないというのが難しい。登るときは幹をつかみながら登ると安定するようだ。

間伐場所に到着して一休み。その間に枝打ち鋸の使い方を勉強する。先ほどの一本梯
子を使うよりも安全に作業出来る。アルミ製で4mに伸ばしても軽いので、作業がや
りやすい。切れ味も鋭く、JICKYさんもその切れ味に感心していた。枝打ち鋸使用写
真もしっかり撮影できた。                          

間伐は前回の続きを行う。私は初めて参加の染谷さんと一緒に作業する。染谷さんは
作業を飲み込むのが早く、すぐに一人で出来るようになった。斜面の雪は固まってい
るので滑ることもなく楽に作業できた。間伐ヒノキ林は林の上部に行くにしたがって
、藪の様相を呈してきた。枝打ちがまったくされていない林は動き回るのも大変だ。
背丈くらいは枝打ちをしないと動くのにも難儀する。周辺の細い木をバッサバッサ切
り倒す。                                  

昼食はいつもの場所でラーメンを食べる。NAKANOさんと野村さんは食事の後下山し
た。午後の作業は染谷さんJICKYさんユーリさんと私の4人になった。淡々と作業し
て3時で終了。急いで下山する。今日は雪かきで体力を消耗しているので、早い時間
に小菅の湯に入りたいのだ。                         

下山するとわたるさん家族とハミングウェイさんがいた。わたるさん一家が食事の準
備をしてくれることになったので、ハミングウェイさんも一緒に小菅の湯に行く。ゆ
っくりと温泉に浸かり、休憩室で飲む生ビールの旨いこと。生き返る思いがする。 

山荘ではおでんが程良く煮上がっていて、おいしい匂いが漂っていた。玄関前にはな
んと「八海山純米吟醸」のビンが2本立っている。わたるさんが買ってきてくれた限
定品だ。さっそくストーブの横に運ばれて栓が開けられる。カップになみなみとお酒
がつがれ、おでんが紙皿に盛られる。夜の宴会が始まった。だいぶ乱れてしまったの
で詳細は省略させていただく。子供たちにはひんしゅくものだったかもしれない。外
の満点の星空はじつに見事なものだった。                   

朝一番で起きたのはハミングウェイさん。みんなの為にストーブに火を入れて、部屋
を暖めてくれた。ボーッとする頭を抱えて起き出したのだが、しばらく動けない。ど
うやら飲み過ぎたようだ。外でツララを見つけてはしゃぐ子供たちの声が楽しそう。
朝食はおでんとご飯。暖かくて、おなかにやさしい朝食だ。           

ハミングウェイさんは「先に行くよ」と言って山に登っていった。しばらく待ってい
ると、グレーのレガシィで藪の高橋さんが到着した。連絡もなしでよく場所が分かっ
たものだと思って聞くと、NAKANOさんに道を聞いてきたとのこと。舩木さんが作っ
たログハウスに感心しきりだった。高橋さんが来たので、さっそく身支度をして全員
山に登る。高橋さんの足の速いこと速いこと。大汗をかきながら後を追った。   

ハミングウェイさんに合流して、さっそく間伐作業に入る。藪の高橋さんは奇声を発
しながら、ヒノキを切り倒している。にぎやかでいいものだ。JICKYさんが使うチェ
ーンソーの音を聞きつけて自分で使いだした。細いヒノキをバッサバッサと切り倒し
ていく。さすがに体力が違うものだと感心する。途中からわたるさんも合流する。 

今日の作業は午前中まで。先にハミングウェイさん、次に藪の高橋さんが上がり、我
々も昼には作業を終えた。天気が良かったので、下に降りると熱いくらいだった。雪
もずいぶん柔らかくなっている。真っ白な雪がまぶしくて、雪焼けしそうな日射しだ
った。この分だと3月の間伐教室は予定通りできるだろう。           

今日は青梅マラソンの日だ・・・あとはまた明日から。