瀬音の森日記 167


第2回 小菅間伐教室その2



2001. 1. 14


【2日目】                                 
朝5時に目が覚めた。外のトイレで用足しをして震え上がった。部屋はもう冷え切っ
ている。音を立てないように注意しながら薪を運び込み、ストーブに火を入れる。ガ
スバーナーという便利な道具のお陰で難なく火がつく。赤々と燃える火を見ながら、
やっと人心地ついてきた。この冷え込みは尋常ではない。            

しばらく燃しているとやっとストーブも暖まってきた。これで、みんなが起きる頃に
は部屋も暖かくなることだろう。稲垣さんが起きてきて朝食の準備をする。鵜住居さ
んも起きた。渡部さんは一度起きてまた寝た。山口くんとJICKYさんも起きてきた。
ストーブの上で朝食用の鮭を焼く。いい匂いが山小屋の中に漂い始める。外はもうす
っかり明るくなっている。                          

車で寝ていたハミングウェイさんを起こしに行く。零下11度の中で寝ていたハミさ
んはすっかり凍えていた。二階が一人分空いていたと後で聞いたハミさんの呆然とし
た顔が印象的だった。朝食は鮭ご飯とおみそ汁。ご飯はレトルトのものを電子レンジ
でチンするだけ。これが一番早い。ストーブでお餅も焼いて食べた。       

片づけをしている時に、今日参加の野村さん到着。山荘前に勢揃いして準備している
時に猫ミュウさんが到着した。全員揃って山を登り、昨日の続きをやる。晴れたり小
雪が降ったりと変わりやすい天気だが、作業をしている間はまったく気にならない。

私は間伐地の上の笹藪の刈り払いをする。笹は増える前に処理しておかないと、ツル
の温床になったり若木を披圧したりするので、出来るだけ取り除いた方が良い。案の
定、藤ヅルがあちこちに茂っていてヒノキがやられてしまっている。このツル除去が
大変だった。上で巻き付いたツルは除去出来ない。巻き付かれたヒノキはほぼ全滅状
態になっている。直径5センチもある藤ヅルに巻き付かれてはひとたまりもない。も
っと細いうちに見つけて処理しておかなければいけないのに・・・山に人が入らない
ということがこういう所にも現れている。                   

きのう渡部さんが作業中に車のカギを落とした。結局見つからずに、スペアキーを息
子さんが届けにくることになっていて、先に下山した。小さい落とし物は山ではまず
見つからないので、落とさないようにするしかない。教訓にしたい。       

12時まで作業した。きのう暗くて見通しの効かない藪のようなヒノキ林だったとこ
ろが、陽が入り、明るい林に変わった。参加者は皆それを実感している。自分の手で
やった充実感と満足感が笑顔に満たされている。                
「やりましたね〜〜」                            
「すごいね、こんなに明るくなったよ。」                   
林の中で口々に話す声が弾んでいる。これだけ明るくなった林を見ていると、間伐作
業が病みつきなるのも良く分かる。とにかく気分が良いのだ。ルンルン気分とでも言
おうか何と言おうか。林いっぱいに出来上がった土留めの段々に陽が射して光ってい
る。自分たちの実績がそこに残されている。                  

またお約束の丸太引きで下山する。細引きはここでも大活躍だ。道には雪が残ってい
るので丸太が滑ってくれて引きやすい。今日は重い丸太を選んでしまったので、雪で
滑ってくれるのが助かる。下山すると渡部さんが昼食にうどんを作って待っていてく
れた。ところが、渡部さんの車の後輪がパンクしていたので、ジャッキアップしてタ
イヤを交換することになった。猫ミュウさんやJICKYさんのジャッキを使ってタイヤ
交換しているうちにうどんはすっかり伸びてしまった。でも美味しかった。    

ひとしきり小屋で暖まって、後かたづけをする。ストーブの火を消し、掃除してカギ
をかけお世話になった山荘を後にした。ノーマルタイヤなので滑らないように注意し
て走りながら上の道に出て、舩木さんの家にカギを置きに行く。         

さあ、来月もここで間伐だ・・・あとはまた明日から。