瀬音の森ニュース 90


砂防ダム建設中止を求める署名のお願い



2003. 1. 6



北海道の鈴木さんから「絶滅危惧(きぐ)種の魚イトウの数少ない繁殖地と
される釧路支庁厚岸町の別寒辺牛(べかんべうし)川の支流で、大規模な砂
防ダムが建設されていることに対し、建設中止を求める署名を行っているの
で協力していただけませんか」という依頼がありました。        

私自身この川で釣りをしたこともあります。タンチョウの声が聞こえる原野
の中で大きなアメマスと格闘したことを思い出します。この川はいわゆる湿
原の川です。厚岸湾に注ぐ川で、土砂流失防備のために砂防ダムを作るとな
ると、本州で考えるのとまったく違う砂防ダムになります。200メートル
もの長さの砂防ダムが湿原を横断するように建設されるのです。     

これが川の生態系に影響を与えないはずはありません。しかも、建設場所は
自衛隊の演習地内ということで、環境アセスメントすら行われていないよう
です。ご存じのように北海道の河川には全て魚が上ります。こうした海と森
との循環がスッパリと断たれてしまうのです。将来の大きな禍根を残さない
ためにも、この砂防ダムを建設させてはならないと思い、署名に協力するこ
とにしました。賛同できる方は署名にご協力いただければと思います。  

詳しくは以下のホームページをご覧下さい。
釣り場マネジメント協議会


砂防ダムが建設されているのはこの川の上流です。
写真提供:わたるさん


以下の文章はハミングウェイさんが署名活動の為に作成した文章です。この文章を署名
用紙と一緒に渡し、署名をお願いすれば依頼された人も納得するはずです。必要な方は
コピーしてご利用下さい。
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●無駄な公共工事の典型                            
「別寒辺牛川砂防ダム中止を求める」署名にご協力を               

 北海道の釧路湿原がラムサール条約登録地になって、貴重な自然の財産として保護さ
れていることはご存じのことと思います。この釧路湿原は、釧路川が河川改修の波にも
まれて原始河川の面影をなくした上、登録地周囲の開発が進み湿原の環境悪化が急速に
進んでいるところです。                            

●海から源流までダムのない貴重な自然河川                   

 一方、この釧路湿原の東側(根室方向)には、釧路川よりは規模が小さいものの、別
寒辺牛川水系が根室原野を網の目のようにぬって厚岸湾に注ぎ、「厚岸湿原」を形成し
ています。                                  
 高低差の殆どないこの川は、河川改修の工事の手からのがれ、奇跡的に原始河川の偉
容を保っていると言っても過言ではありません。河口から源流までダム(砂防堰堤)が
ない日本でも希有な自然河川です。従って、幻の魚として知られている「イトウ」が棲
息し自然繁殖している道東の最後の川と目されています。この川の魅力に取り憑かれた
釣り人は、海から遡上する巨大アメマスを求めて足を運ぶのですが、当然、イトウは勿
論、アメマスもリリースしてその保護に力を注いできました。           
 ところが、この川の主要な支流の4本に突然4基の砂防ダムが建設されることが知ら
れるところとなり、厚岸湿原の保護に力を注いでいる生態系学者や環境団体、釣り人を
中心に反対運動に取り組むことになりました。                  

●典型的目的のない公共事業:人目のつかあない場所でやる!           

 湿原を流れる平坦なこの川に砂防ダムを建設する理由はただ一つ、源流部の自衛隊の
矢臼別演習場が米軍沖縄海兵隊の代替演習地として利用されることになって、周辺の酪
農家などの市民の猛烈な反対にあったため、20〜30億円とも言われるいわゆるバラ
撒き予算をつけたまでのことです。                       
 全額国庫負担で、しかも維持管理は全て防衛施設庁。受注企業の多くは地元業者で、
その多くはあの鈴木宗男氏の後援会社と聞かされれば、この事業の胡散臭さは一目瞭然
です。国や自治体が利権がらみの政治家が持ってくる無駄な公共事業に飛びつく構造は
次世代に膨大な借金と荒廃した国土を残すことに他ならないことに多くの国民は気づい
ています。                                  

●世論が国の沈没を止める大きな力                       

 昨年も南会津のブナ林伐採計画を多くの皆様の署名によって撤回させることができま
した。行政の中にもジレンマに陥っている良識ある公務員がいることと信じます。それ
らの人々にとっても大きな後押しになるはずです。                
 釣り人の森林ボランティアネットワーク「瀬音の森」も、微力ながらこの署名に協力
することにいたしました。どうか一人でも多くの方に署名のご協力を頂きますようお願
いいたします。