瀬音の森・源流部会


秩父荒川大除沢 清掃山行



2008. 11. 15



●日時:2008年11月15日(土)            
●参加者:吉瀬さん、藤木さん(報告者)、大村さん、長南
●場所:荒川大除沢                  

11月15日、毎年恒例の源流部会清掃山行を行った。
場所は入川支流大除沢。参加者は長南さん、kazuyaさん、安谷さん、JICKY(報告者)の四人だった。
多少雲があるが晴れていい天気に恵まれた。朝9時に待ち合わせの駐車場に着くと小春日和でとても暖かい。
紅葉の盛りは過ぎていると思われたが、モミジの赤、カラマツの黄色が陽を浴びて輝いている。
この沢は下流部にある不動滝と呼ばれる名爆が観光名所になっており、滝まではきれいに整備された遊歩道が続いている。
吊り橋で入川を渡り、杉林の中を登ると程なく不動滝。滝を巻いた所から遡行を開始する。

山道で不動滝を巻く 不動滝の上から遡行を開始する

落ち葉が積もって足元が安定しないのだが、これといった悪場もないので落差のある沢も順調に遡行できる。
簡単に入渓できる沢なので釣り人も多くて、かなりのゴミが落ちているはずなのだが、予想に反しほとんどゴミらしいゴミがない。
たまに拾う空き缶やビニール片も、捨てられてからかなり時間が経ったと思われる物で、最近の物は見当たらない。
1時間ほど遡行して各自小さなレジ袋1袋くらい拾ったところで小休止、歩いていると暑いくらいの陽気でかなり汗をかいてしまった。
一枚脱いでシーズン中と同じ服装になって再び歩き始める。
この沢は炭焼きが盛んだったようで、所々に小屋跡の石垣や窯の跡が見られた。
器用に石を積み重ねて作られたアーチ型の窯が何十年の風雪に耐え、ほぼ当時のまま残っているのには一種の感動すら覚える。

小春日和の中をのんびり遡行する 晩秋の奥秩父も美しい

ゴミを探しながらも倒木にキノコを求め、よさそうなポイントでは流れにイワナの姿を追う。
ゴミ拾いの目とキノコ目と釣り人の目を切り替えながらのちょっと忙しい遡行。
さすがにキノコはもう終わりのようで、干からびたナメコを見つけただけだったが、長南さんは見事ムキタケの群生を見つけていた。
小さな落ち込みの流れ出しで定位するイワナを発見。竿を持っていなくても魚の姿を見るのは楽しい。
肝心のゴミの方は登るにつれて目につかなくなり、ただ遡行するだけという感じになってきた。
ゴミ拾いを目的に遡行しているのにゴミが無いというのは、釣りに来ているのに魚がいないという状態に似て著しくモチベーションが低下する。
魚はさらに遡行すればあるいは?という期待が持てるがゴミはそういうことにはならないのは経験的に予想がつくので、皆で話し合った結果、開けた河原で早めの昼食をとって大休止となった。

気持ちがいいので休憩 焚き火もついて大休止に

2時間ほどのんびりした後に下降する。さっきゴミを探しながら登ってきたところでも視点が変わるとまたゴミが見つかったりする。
私はここで今日最大の獲物ビール瓶を発見。おそらく数十年前に小屋を掛けていた人の遺物だと思うが、こんな古いビンでも果たして再利用できるのだろうか?などと考えながら歩いていたら転んで割ってしまい、ただの不燃ごみにしてしまった。
途中から途切れ途切れに続く踏み後が拾えたので、予想より早く下降できて3時ごろに駐車場に到着。

踏み跡に丸太橋が残っていた 一息つく参加者

観光客がいなくなるのを待って記念撮影をした。ゴミを並べて集合写真を撮っているのを見られたら怪しい集団と思われそうでつい人目を避けてしまう。別に悪いことをしているわけではないのだが。。
今回もゴミはあまり落ちていなかった、落ち葉に隠れている物もあったはずなので全部きれいにしたわけではないとはいえ、新しいゴミがほとんど目に付かなかったのは確かだ。
かつてはそこらじゅうに見かけたミミズの箱やブドウ虫の容器も一つだけ、本当に釣り人はゴミを捨てなくなったと実感する。
いつか手ぶらで下山する日が来ることを信じて、来年もまたゴミ拾いに行こうと思う。

打上げは焚き火と酒と肴 おきまりのゴミを前に集合写真