小菅の川面を眺めながら



水を描くのは難しい。その透明感をどう表現するか。湧き上がる気泡をどう
描くか。水面の光線反射をどう描くか。今まで大きな課題だった。山中温泉
の絵を描いているとき、ふとひらめいた事をこの絵で試してみた。水を描く
ということは水底を描くということなのだ、と分かった。顔彩という絵の具
の特性を利用しての重ね塗りを繰り返すことだった。この絵でどこまで出来
たかは重要ではなく、可能性を探った。そういう意味では確信を持つことが
出来たと言える。                          





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